『監察医朝顔(漫画)』7巻のネタバレ・感想・あらすじについて、まとめてみました!
『監察医朝顔』は2006年から2013年にかけて連載され、6巻からは電子書籍で発表された漫画です。
監察医である朝顔先生が、様々な遺体を検案、解剖し、その人の最後の声を聴こうと奮闘する物語で、7巻では赤ちゃんポストの是非の話や、愛人宅で亡くなった男性などの話が掲載されています。
赤ちゃんポストについて朝顔らの見解は?、本妻は愛人宅で亡くなった夫にどんな思いを抱くのかなど、気になるところがたくさんありますね。
詳細を、さっそく見ていきましょう!
監察医朝顔(漫画)7巻のネタバレ!
7巻は第61話から第70話まで掲載されています。
2話で1ケースが終わっているので、2話ずつ見ていきたいと思います!
第61話 赤ちゃんポスト 第62話 朝の光
コインロッカーから赤ん坊の遺体が見つかり、朝顔が解剖を。
まず、肺が調べられます。
水に浮けば、一度息をしたことがわかり、殺人、保護責任者遺棄致死の可能性も出てくるのです。
肺は水に浮きました。
でも、コインロッカーに捨てられた場合、手掛かりはほぼないし、犯人は見つからないでしょう。
子供が捨てられることに憤りを感じる伊東。
そんな伊東を見て、赤ちゃんポストのことを朝顔は口にします。
赤ちゃんポストという、だれにも知られずに病院に赤ちゃんを預けられるものを作ろうという動きがあり、朝顔はそっと赤ん坊を病院に預けられるなら赤ちゃんの命が救えるからそれはいいことだとの考えです。
でも伊東は安易な捨て子が増えると朝顔の意見に異をとなえます。
食堂でも2人はそのことで言い合いになります。
法医学教室に朝顔が戻ると、光子が来ていて、赤ちゃんポストのことで警察と揉めていましたねと言います。
食堂で聞いていたようです。
光子も赤ちゃんポストには賛成です。
なぜなら、彼女自身も赤ん坊の頃捨てられたからです。
自分は運良くすぐ見つけてもらえ、8歳からは養親のもと、大切に育ててもらいましたが、捨てられたときに寒さで死んでたかもしれないし、野犬に襲われてたかもしれないのです。
だから、安全に子どもを預けられるポストに賛成だという光子。
光子がすぐに見つけてもらえたことに朝顔は感謝しました。
その後、また、朝顔と伊東は会って話をしました。
互いに言い合いになってしまったことを気にしていたようです。
朝顔はポストの設置に協力しようと思うと言い、伊東は自分はできないと言います。
意見は結局一致しませんでしたが、朝顔は、それは自分が医師で、伊東が警察官だからなのだろうと思います。
どちらも子どものことを思ってることに変わりはないのです。
お互いに意見は違うけど、相手のことを理解しようとした2人でした。
第63話 刑事のカン 第64話 刺創管
刃物で殺された男の遺体を解剖した朝顔。
傷痕が2種類あるように見えましたが、解剖して一つの刃物でやられたものとわかります。
傷口が2種類に見えたのは角度をもって刺されたものとまっすぐ刺されたものの違いでした。
また、顔には殴られている痕がありました。
被害者はヤクザと揉めていたらしく、糸井というヤクザに容疑がかかります。
ある日、その糸井というヤクザが自首してきます。
万平はそのことを訝しみます。
石田検事が担当なのですが、自首してきたし、話も筋が通っていて、刑事のカンだけで起訴を止めることもできません。
朝顔は糸井の拳、つけていた指輪を調べました。
それらは被害者を殴ったものといって違和感がないし、朝顔も糸井が犯人だと思います。
糸井が提出した出刃包丁も調べる朝顔。
被害者の肝臓の刺創を調べていた朝顔の学生高橋は、それが出刃包丁ではなく、刺身包丁で切られたものだと気がつきます。
朝顔も確かめます。
たしかにそうでした。
その件を石田検事に報告する朝顔。
違う刃物を凶器として提出したのは、裁判で、「凶器が違うだろ、俺は身代わりに出頭させられたんだ。」というためなのではないかと朝顔は考えます。
なるほどと思い、石田検事は、その線で取調べを進めました。
糸井は頭のいいヤクザです。
変に言い逃れしようとはせず、素直に罪を認めました。
暴対の桑原刑事と朝顔は屋上で今回のことを話します。
昔は糸井クラスなら部下が身代わりになってくれていました。
でも、ヤクザも変わって、身代わりになってくれる若い人も見つからなくて、今回のような手を使ったのかもしれません。
桑原は、学生はどうです?昔と違いますかと朝顔に尋ねます。
さあ、わからないけど、私の学生はいい子よという朝顔。
下に高橋と光子が見えました。
食事に行くという2人に、私も行くから待っててという朝顔でした。
第65話 腹上死 第66話 進んだ時計
ある土曜日、愛人宅で亡くなった男性がいました。
性交渉の直後に亡くなっており、朝顔が解剖を担当しました。
死因は、心筋梗塞、病死です。
なので、事件として捜査はされず、愛人は帰っていいと言われます。
彼女の次に被害者の妻が呼ばれて説明を受けるのですが、今部屋に呼ばれたのが妻だと気がついた愛人は帰らずに部屋に戻ってきて、妻に申し訳ありませんと謝ります。
旦那は毎週土曜日にゴルフに行っていたので今回もゴルフ場で亡くなったと思っていた奥さんは戸惑います。
愛人が土曜日は毎週うちにいて、今回も私の家で亡くなったんですと言っても、信じられない妻。
妻に、そんなの嘘ですよねと聞かれた朝顔は、どこで亡くなったかは、私には断言できないが、彼が性交渉の直後に亡くなったのはたしかですと答えます。
奥さんショックを受けます。
旦那が土曜に出かけるようになってから10年。
旦那はゴルフに行っていると信じていたのに、それが壊れてしまったのです。
その後、葬儀屋が葬式の準備をしていて、遺体に今までなかった傷があることに気がついたと朝顔に相談してきます。
遺体をわざと傷つければ死体損壊罪にもなりかねません。
朝顔は葬儀屋さんと、被害者の家に行き、遺体を確かめることにしました。
見てみるとたしかに胸のところに爪でひっかいたような痕がありました。
奥さんに話を聞こうとすると、奥さんは自分から遺体に傷をつけたことを認めてくれました。
法医学教室でお話を伺った後、奥さんは愛人宅に寄ったそうです。
そこには時計が1つもありませんでした。
自分の家の時計は全て10分進めて遅刻しないようにしていたのに、愛人宅では時計を置かず、そこで日々の忙しさを癒していたのかと思うと腹が立って、爪を立ててしまったというのです。
朝顔はその話を聞き、奥さんの気持ちがよくわかりました。
結局、その件は見なかったことにしてほしいと葬儀屋に頼む朝顔なのでした。
第67話 茶碗の謎 第68話 悪役レスラー
朝顔が5個セットの茶碗を買って帰り、着替えに自室に。
その間居間で茶碗を見ていた万平は、急に家を飛び出していってしまいます。
途中、朝顔の家に行くところだった三郎さんが万平に声をかけますが、万平は彼にチョップをして走って行ってしまいます。
万平はどこに行ったんだと、朝顔の家で悩む朝顔と三郎。
茶碗の柄がなんかを思い出させたのかなとも思いますが、よくわかりません。
しばらくして三郎はあることに気が付きました。
茶碗は5個なのに、包装に使われていた新聞紙が4枚しか居間になかったのです。
万平は、包装に使われていた新聞紙に書かれている記事を読んで、飛び出していったのでした。
万平が呼んだのはとある元悪役レスラーが亡くなったことを伝える小さな記事です。
万平はその悪役レスラーのファンであり、今日、とある公民館で葬儀が行われると知り、その斎場に急いだのでした。
公民館に着くと、もう葬儀は終わっていました。
しかし、その近くでご年配の女性が、もしかして、レスラーの葬儀に来てくれたのですかと万平は声をかけられます。
彼女は元レスラーの奥さんで、まだファンが訪ねてくるかもと思い、会場のそばにいたというのです。
万平は彼女とレスラーの思い出話をしました。
奥さんによると、彼は悪役レスラーだったから人気がなく飲食店で来店拒否にあったこともあるそうです。
万平も最初は彼が嫌いでした。
でも、悪役レスラーというのが職業だと知った万平少年は、彼のファンになったのです。
嫌われるのか仕事だなんて、すごいと感動したのです。
その後、二人はお茶に行きますが、そこで女性は実は自分は今の奥さんではないと白状します。
彼女はレスラーの離婚した妻でした。
彼女も万平と同じで、新聞で彼の死を知り、公民館まで行ってしまったのです。
それを聞いても万平の気持ちは先ほどと何も変わりません。
女性は、夫としてのレスラーは嫌いになったのかもしれませんが、レプロレスラーとしての彼のファンであることに変わりはないのです。
二人はファン同士の語らいをしました。
万平は家に帰り、今日のことを朝顔と三郎に話します。
また、万平は朝顔が、三郎が新潟からおいしい米を持ってきてくれるから、新しい茶碗を買ったのだと知り、笑顔になるのでした。
第69話 フグ毒 第70話 自負と偏見
ホームレスの男性の遺体が彼の寝床で発見されました。
朝顔の解剖の結果、フグ毒にやられたらしいです。
被害者の寝床の近くに寝床のあるホームレスの牛さん(リーダーぽい人)とも一人若い男性が話を聞かれます。
被害者は、元は一流企業の部長さんで、ここでは部長と呼ばれていました。
なかなかホームレス仲間とうまくいかず、頭を下げて物乞いとかもできない人だったようです。
被害者は大体ごみ箱をあさって食べ物を得ていたようなので、フグを出す店が調べられます。
しかし、どこの店もフグの始末には気を使っていて、鍵をかけてゴミに出したりしていました。
お店で、フグの調理免許を取って、フグを釣らせる船があると聞いた万平らは、そちらを調べます。
でも、そこでも、船長に、漁師はがさつだからフグをそこらに捨ててるとでも言うんかいと怒られてしまいます。
たしかに、免許を取ってまでしている商売。
そんないい加減なことをしているわけがありません。
港では、釣り人がいました。
釣り人はフグを釣ってしまい、それを海に返していました。
それを見て、フグって簡単に釣れるのかなと思う万平。
船長は、フグはすぐにかかってしまう、そういう魚だと教えてくれます。
被害者が自分で釣って食べた可能性が出てきて、もう一度、ホームレスのところに話を聞きに行く万平。
今日は、若いほうしかいませんでした。
彼らの寝床にはテレビがありました。
充電で夜だけ見るのだそうです。
フグの出所について思い当たることはないか、万平が聞くと、若いホームレスは、ちょっと前に、部長を嫌っていた牛さんも酔ってご機嫌で、部長にもテレビを見せてやれといって三人でテレビを見たことがあり、そのときフグがテレビに映ったという話をします。
部長はフグを食べたことがあるといい、それに対し、牛さんはでも自分の金でではなく、他人の金だろと返したというのです。
そして、自分の寝床に戻るとき、部長が「もう会社には戻れないから私はもう二度とフグを食べられないんだな」とつぶやいていたというのです。
万平は、その話を聞き、被害者が自殺したのだと確信しました。
ホームレスたちの寝床にありそうな釣り竿もここにはありません。
部長がそれを取っていったのでしょう。
そして、フグを釣り、毒があると知りながら、フグを調理して食べたのでしょう。
万平がその線で調べるよと言って、寝床から出ていくと、牛さんがいつの間にか帰ってきていて、話は外で聞いた、それで間違いない、部長が釣り竿をもって出ていくのを見たと言います。
この前聞いた時は、そんなこと言わなかったじゃねえかという万平に、仲間だからかばったという牛さん。
フグを食べた後、浜辺でひっそりと死ぬこともできたはずなのに、部長は寝床に戻ってきて、そこで死んでいた、だから仲間なんだという牛さんの言葉にいろいろ考えさせられる万平だったのでした。
監察医朝顔(漫画)7巻の感想
今回もいろんな話がありましたね。
赤ちゃんポストの話では、光子の過去がわかりました。
これからの回で、光子が施設の子と接する話も出てきます。
楽しみですね。
赤ちゃんポストは、現在は実際に熊本の病院で実施されたりしてますね。
私は断然朝顔派です。
色々と意見の出る難しい問題だとは思いますが、男はまだ生まれる前に女と赤ちゃんを捨てることができるからそんなこと言えるんだと思います。
子どもは育てられない、でも子どもの命は守りたいってときにどうにかできるものは絶対必要です。
そりゃあ、ほんとはちゃんと名乗り出て、相談にのってもらうのがいいんでしょうけど、それができない人もいるでしょうしね。
伊東さんが赤ちゃんポスト反対だとは、意外というか、いろいろ考えさせられた回でした。
また、7巻で一番印象的だったのはフグ毒の話です。
部長は、職も家も失い、家族とかは捨ててきたのかもしれませんが、プライドは捨てられなかったんですね。
悲しい話です。
でも、それが人間なんだと思います。
死ぬ覚悟で食べたフグはどんな味がしたのでしょうか。
フグはほんと美味しいけど、毒の処理をしなくても味はおいしいものなんでしょうか。
もしおいしくても死ぬってわかってて食べるのって味がするのでしょうか。
また、牛さんが、部長を仲間だと言ったところが印象的です。
部長がなぜ、浜辺で1人で死ぬのではなく、寝床に戻ったのか、実際のところはわからないけど、やはり仲間の近くで死にたかったのかもしれませんね。
いがみ合ってても、あんまりうまくコミュニケーションとれなくても、彼らは仲間だったんだなと思うと、何かこみ上げてくるものがありました。
今回もいろんな話がありましたが、そこには人と人との関係性が見えてました。
やはり、観察医朝顔はおもしろいなと思いました。
監察医朝顔(漫画)7巻のあらすじ
コインロッカーで発見された赤ん坊の死体を司法解剖した山田朝顔(やまだ・あさがお)。そこで、赤ん坊は死産ではなく、生まれてすぐ母親に殺されたことが判明する。死んだ赤ん坊のために犯人を懸命に探そうとする伊東(いとう)に対して、「赤ちゃんポスト」の話をした朝顔は、その是非をめぐり意見が対立するのだが……!?
(引用:Amazon)
まとめ
いかがでしたか。
6巻では光子の過去が明かされたり、桑原や三郎なども出てきたりして、レギュラー陣が勢ぞろいの巻でしたね。
また、事件においても自らフグを食べたホームレスや、夫の裏切りを知った妻などなんとも切ない話が多かったように思います。
今後はどんな事件が起きるのか、次巻も楽しみです。