現代でも、名作テレビドラマは数多く生まれ続けていますが、一昔前の時代を感じる作品もまた、魅力的ですよね。今とは違う常識の中で、まったく違う世界が描かれている作品を見ていると、なんだかタイムスリップしたような気持ちになります。さて、そんな過去の名作の中でも、とある事情で再放送が許されなくなってしまったものもあるんです。もう二度と見ることができないかもしれない、平成の名作ドラマを振り返ってみましょう。
もう一度見たい！再放送が禁止になってしまった名作ドラマ5選
『海猿』（2004年放送）
【あらすじ】
食品会社の営業マンとして好成績を収めていたサラリーマン・仙崎は、海が好きだという理由だけで海上保安庁に転職。しかし彼の任務は地上や船上ばかり。退屈さを感じた仙崎は、ほんの一握りの人間しかなれない「潜水士」という役職を目指すことを決意します。海上保安大学で、「海猿」と呼ばれる若き生徒たちとともに、友情を育みながら成長していくヒューマンドラマです。
2004年から2012年にかけて、ドラマや映画で合計15作も放送・放映されてきた人気シリーズ。再放送が望まれる作品の1つですが、実はフジテレビ側が、原作者・佐藤秀峰さんの許可なく取材や関連書籍を販売していたとして、佐藤さんはフジテレビとの契約を打ち切りました。その後和解に至るも、今後テレビやインターネットなどで放送・配信されることはない、と公表されています。
『ギフト』（1997年放送）
【あらすじ】
「早坂」と名付けられた、記憶喪失の青年を取り巻く物語。代議士の岸和田という男が、横領した金とともに姿をくらましました。共謀者でもあった奈緒美は、岸和田の部屋のクローゼットから発見したのが、のちに早坂と名付けられる青年だったのです。早坂は奈緒美のもとで、「届け屋」として様々なギフトの配達を請け負うようになりました。そうしていくうちに早坂は、徐々に失った記憶を取り戻していくのです。
木村拓哉さん主演の本作が再放送禁止になってしまったのは、主人公を演じる木村拓哉さんがドラマ内でサバイバルナイフを振り回しているシーンを模倣した、本物の犯罪が起こってしまったことでした。ドラマの影響で少年犯罪が起こってしまい、またその他の犯罪にも少なからず悪影響を及ぼしていたことも指摘され、当時発売予定だったVHSも発売中止となったようです。
『リーガル・ハイ』（2012年放送）
【あらすじ】
ぶっ飛んだ変人弁護士・古美門と、そのもとで働くことになった新人弁護士・黛（まゆずみ）たちが、自身のまわりで巻き起こる事件や裁判に打ち勝っていくコメディードラマ。
主演の堺雅人さんが演じる古美門がハマり役で、大人気シリーズとなった本作。しかし、出演していた元ジャニーズタレント・田口淳之介さんが2019年、大麻取締法違反の疑いで逮捕。それ以降、再放送されることはなくなってしまいました。
『高校教師』（1993年放送）
【あらすじ】
平凡な高校教師だった羽村は、教え子である高校2年生の繭と出会い、次第に彼女に惹かれていきます。が、繭はとある秘密を抱えていました。それだけでなく、羽村が赴任した学校には、生徒を強姦する教師まで存在していたのです。
レイプ、レズビアン、近親相姦…従来のドラマではタブーとされてきた題材を堂々と扱い、社会現象まで起こしたといわれている作品。あまりにショッキングなため、放送禁止となったようです。
『聖者の行進』（1998年放送）
【あらすじ】
知的障がいを持つ町田は、母が再婚したことをきっかけに、障がい者を雇う工場で働くことになります。しかしそこで起こっていたのは、従業員たちに対するひどい待遇に暴力と、とても凝視できない現実だったのです。給料もまともにもらえていない彼らの唯一の楽しみ。それは、近所で働く音楽教師・葉川から楽器を教わり、みんなで演奏することでした。そんな中、町田はとある高校生・ありすと知り合います。
1996年に発生した、知的障がい者への暴行・強姦事件をモチーフにした聖者の行進。暴力やレイプというショッキングなシーンが多数あり、苦情が殺到したのだそう。あまりの評判の悪さに、スポンサーが降板してしまったりと、物議を醸しました。また、出演していたいしだ壱成さんに酒井法子さんなど、多くのキャストが不祥事を起こし逮捕されていることから、再放送は絶望的と言われていますよ。
まとめ
名作揃いにもかかわらず、今では視聴することのできないドラマ。中にはDVDが発売されていたり、インターネットでは視聴できるようになった作品もありますので、気になった方はぜひ探してみてくださいね。
