ドラマ探偵・由利麟太郎の魅力は、ストーリーの面白さと、その世界観にあります。
本格的な謎解きが楽しめる、ホラーミステリー作品です!
『八つ墓村』や『犬神家の一族』などの作者である、横溝正史さんの小説が原作と聞いて、納得しました。
ところで、原作となる小説があるだけに、ドラマ探偵・由利麟太郎と原作の内容の違いも気になりますよね〜
今回は『探偵・由利麟太郎の原作ネタバレ!』と題し、原作小説のネタバレと脚本についての情報をご紹介します。
探偵・由利麟太郎の原作は?【ネタバレ】
ドラマ探偵・由利麟太郎には、原作となる小説があります。
横溝正史さんによる、『由利麟太郎シリーズ』です。
由利麟太郎シリーズの作品の中から、4作品が選ばれ、ドラマ化されています。
蝶々殺人事件は、長篇小説のため、2週に渡り放送されます。
これらの作品は、1930〜1940年代に書かれています。
由利麟太郎の原作小説は、古いため、入手するのは難しいです。
しかし現在、角川文庫から復刊版が出ているため、ドラマ化された4作品の原作小説を、全て読むことができます。
さて、ドラマ探偵・由利麟太郎には、原作小説があるとのことで、設定や内容に違いはあるのかが、気になるところです。
実際に原作小説を読んでみたのですが、小説とドラマとでは、たくさんの違いを発見することができました。
ここは違うと感じた点をご紹介しますね。
【時代と場所の設定が違う!】
原作小説の時代設定は、戦前の昭和です。
由利麟太郎は、東京都の麹町で主に活動しています。
一方、ドラマでは、吉川晃司さんの提案により、京都をメインとする関西で、全ての撮影が行われています。
ですので、ドラマで登場する『愛宕念仏寺』や『向日神社』などといった、数々の名所は、原作小説には登場しません。
ドラマの時代設定も、昭和から令和に変更されています。
三津木(志尊淳)が、熱心に『由利麟太郎の事件簿』のwebサイトを運営しているあたりが、令和っぽいです。
また第1話の花髑髏で、瑠璃子(新川優愛)と引きこもりの少年が、ゲーム内でおしゃべりするシーンも、現代風だなと感じました。
【人物設定のここが違う!】
ドラマを見て、真っ先に気づいたのが、由利麟太郎の弟子である三津木の職業でした。
原作では、三津木は新聞記者として描かれています。
由利麟太郎の解決した事件を、新聞記事にしていたんですよね。
そして、時間がある時に、推理小説を書く感じでした。
一方、ドラマでは、三津木は推理小説を書くことと、由利麟太郎の助手をつとめることに、情熱を傾けている青年として描かれています。
等々力警部のキャラ設定にも、違いを見つけることができました。
ドラマでは、部類の鯛焼き好きとされていますが、原作小説では、そのような描写はありませんでした。
小説の中で、鯛焼きが登場すると、ちょっと浮いてしまうかもしれませんね(笑)
またドラマでは、由利麟太郎と等々力警部は、大学時代の旧友の設定ですが、原作小説ではこのような描写はありません。
この他にも、人物設定にいくつか違いがあります。
波田聡美(どんぐり)と山岸克平(木本武宏)さんが、原作小説には登場しないことです。
ドラマだけのオリジナルキャラクターです。
ドラマでは、レギュラーキャラとして、良い味を出していますよね。
【内容が全く同じではない!】
探偵・由利麟太郎のドラマは必ず見ていますが、原作とは内容がところどころ、変わっていることにも気づきました。
第1話の花髑髏では、瑠璃子の人物像が大きく違っていました。
瑠璃子は、養父との間にできた我が子である、かい太の生命を守るために、養父を殺害します。
その後、義兄の殺害をしようとしたところで、逮捕されてしまいます。
複雑な感情を持ちながらも、我が子を守ろうとする、瑠璃子の姿に胸を打たれました。
しかし原作小説の中では、瑠璃子は凶暴性を持つ女として、描かれています。
血の繋がっている息子のかい太を殺害しています…
小説の方が救いがないなと感じてしまいました。
翌週に放送された、第2話の憑かれた女では、真犯人が違っていたため、本当に驚いてしまいました。
ドラマでの真犯人は、吉岡エマに歪んだ愛情を持つ、ストーカー男の井出でした。
エマと敵対関係にある、ホステスの美沙子に、ストーカーしていることを馬鹿にされ、美沙子を殺害します。
エマは最後まで、井出が仕掛けた幻聴や幻視に怯える女性として、描かれていました。
しかし原作小説の真犯人はエマです。
エマは途中で、井出が自分にしていることに気づき、殺人犯に仕立てあげることで、復讐しようとしたのです。
そこで標的にされたのが、エマのライバルだったホステスの美沙子だったというわけです。
原作小説でのエマは、ドラマとは異なり、もっと頭が良く、たくましく、冷酷な女性として描かれています。
このように、真犯人まで変えてしまうというのは、かなり攻めていると感じました!
探偵・由利麟太郎は、原作とは違う結末が用意されているため、最後までハラハラしながら見ることができます。
探偵・由利麟太郎の脚本は?
このように探偵・由利麟太郎は、原作小説とドラマとでは、違いがたくさんあります。
原作小説も面白いですが、ストーリーが少し変更しているドラマも面白いです。
誰が脚本を手がけたのか、気になりますよね!
探偵・由利麟太郎の脚本を手がけたのは、脚本家の小林弘利さんです。
ご本人のツイッターには、『小説を書いていましたが、いまは脚本家だったりします』と書かれています。
小林弘利さんは、小説家としては、ファンタジーやSFを得意とし、集英社コバルト文庫の作家として有名な方です。
私も中学生の時に、小林弘利さんの小説をよく読んでいましたよ。
どんな方なのか、よく知らなかったため、小林弘利さんの経歴を調査しました。
小林弘利さんは、現在60歳で、25歳の時に、『星空のむこうの国』で小説家と脚本家として、同時デビューを飾っています。
デビュー後は、コンスタントに実写映画やドラマの脚本を担当されています。
小林弘利さんの代表作は、やはり2016年に公開された、映画『桜ノ雨』ではないでしょうか。
初音ミクが歌う楽曲を実写映画化した、異色の作品ということで、大きな話題になりました。
小林弘利さんは、SFやファンタジーに強い作家さんです。
探偵・由利麟太郎の第2話『憑かれた女』の幻想的な世界観は、圧倒されるものがありましたね。
まだ見ていないという方は、見逃し配信を利用すれば、無料視聴できますよ。
まとめ
いかがでしたか?
探偵・由利麟太郎の原作となる、小説と脚本についての、情報をご紹介しました。
原作小説を読んでから、ドラマ探偵・由利麟太郎をもう一度見ると、違いがハッキリするので、とても面白いですよ。
特に第1話の花髑髏と、第2話の憑かれた女の、原作小説とドラマとの違いに、注目してみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
※この記事のトップ画像は、公式サイトから引用させていただきました。