監察医朝顔(漫画)12巻のネタバレ・感想・あらすじ!事故を異様に怖がるおばあさんの謎とは?

『監察医朝顔(漫画)』12巻のネタバレ・感想・あらすじについて、まとめてみました!

『監察医朝顔』は2006年から2013年にかけて連載され、6巻からは電子書籍で発表された漫画です。

まさたか
まさたか

監察医である朝顔先生が、様々な遺体を検案、解剖し、その人の最後の声を聴こうと奮闘する物語で、12巻では事故を異様に怖がるおばあさんの話や、人気漫画家の死が扱われます。

おばあさんがなぜ事故をそこまで怖がるのか、漫画家の死の真相を朝顔たちはどのように突き止めたのかとても気になりますね。

詳細を、さっそく見ていきましょう!

目次

監察医朝顔(漫画)12巻のネタバレ

12巻は第111話から第120話まで掲載されています。

大体2話で1ケースが終わっているので、2話ずつ見ていきたいと思います!

第111話 自分だけの体じゃない 第112話 白菊の想い

朝顔は大学に行く途中、車にはねられそうになった年配の女性を見かけます。

彼女は、車の運転手に自分の体は自分だけの体じゃないと文句を言います。

朝顔と彼女は同じ道を行き、目的地が一緒だとわかり会話します。

朝顔が医者だとわかると、その方は朝顔に私は医者をとても尊敬しているんだと告げます。

そんなことを話しながら、朝顔らは大学につき、別れました。

朝顔は学食で、今日出会った女性のことを茶子先生に話しました。

すると、彼女は茶子先生のお客さんだったらしく、茶子先生は八重子さんが来るんだったわとか言って学食を飛び出しました。

一方、法医学教室に戻った朝顔は、高橋から、茶子先生を待っているというはるみさんを紹介されます。

はるみさんは母八重子さんのことで茶子先生に話を聞きに来たのでした。

はるみさんも母と茶子先生の関係は知りません。

八重子さんは極端に交通事故を怖がったり、エイズの検査を受けたり、体に気を使っているのですが、そんなに死ぬのが怖いのかとはるみさんは心配なのです。

交通事故、感染症と聞き、朝顔はぴんと来ました。

そこへ、白菊の花束を持った茶子先生が現れます。

そう八重子さんは白菊会のメンバーだったのです。

白菊会とは死んだ後のご遺体を解剖の勉強のため、提供してくれる人達の会です。

八重子さんは、常々医師は素晴らしい職業だと思っていて、何かの役に立ちたいと思っていました。

そんなとき、茶子先生と知り合い、解剖の勉強に亡くなった後、体を差し出す献体のことを知り、白菊会に登録したのでした。

ご病気で亡くなった場合でも、献体は可能ですが、事故で損傷がひどい場合と、感染症におかされ学生に危険がある場合は、献体は無理なのです。

だから、八重子さんは事故や感染症に気を使っていたのでした。

八重子さんが医師に人一倍感謝の意を持っているのは、はるみさんが4歳のとき、物干し台から落ちて死にそうになったのを助けてくれたからなのです。

そのことで母が献体をしたと知ったら、はるみは優しい子だから気にするかもと思い、八重子さんは娘であるはるみさんに白菊会のことを隠していたのでした。

そのことを知ったはるみは八重子さんの優しさを知りました。

そして、いろいろ話をしながら、大学から二人で家路についたのでした。

第113話 最初の名刺 第114話 俺たちのご褒美

とある家の庭で、その家のご主人が倒れているのが発見されます。

既に死亡しており、変死体なので警察が呼ばれます。

伊東検視官、朝顔も見立ては病死で、事件性はなさそうです。

解剖すればよりはっきりするでしょう。

現場には近所に住む娘が来ており、母もいつも家にいるはずですが今はどこかに出かけていていないと言います。

庭では、何かがドラム缶で焼かれていて、遺体は1枚の名刺を握っていました。

娘さんによると、それはお父様自身の名刺です。

被害者は婿養子なのですが、名刺の苗字は旧姓で、役職もついてないので、おそらく務めだして最初の名刺でしょう。

お父さんは近頃、42年務めた会社を退職したばかりでした。

退職し、必要のない名刺を燃やしているとき、自分の最初の名刺を見つけ、それはとっておこうと手に握りしめたとき、何かの発作に襲われたのでしょう。

そんな話をしていると、被害者の妻も帰ってきて、解剖に遺体が回されることになります。

今回の解剖には、新人警察官たちも見学します。

死因はクモ膜下出血でした。

解剖の最中、一人の男性新人警察官が倒れてしまいます。

万平が、解剖の後、彼らを飲みにつれて行って、彼に話を聞いたところ、ご遺体が自分のように見えたというのです。

人はいつか死ぬ、だからこそ頑張って生きないとなという万平。

後日、朝顔の元へ、亡くなった方の奥さんがあいさつに見えました。

奥さんは朝顔にあの日のことを話します。

あの日、警察の予想通り、いらなくなった名刺を燃やしていたご主人。

自分の最初の名刺や、いろんな人の名刺を見つけ、その中のとある名前を見て、奥さんにメロンを買ってこいと命じたというのです。

その男に自分はずいぶんメロンを送ったのに、礼の一つも言ってこなくて、彼のためにメロンを買いに行く度、こいつは人の金でメロンを食ってやがるが、俺は自分の金でメロンを食おうと思っていたというのです。

ご主人の話を聞いて、奥さんはすぐにメロンを買いに行って、その留守の間にご主人は亡くなってしまったのでした。

朝顔はその話を聞き、あの名刺はもしかしたら偶然握られていたものではなく、ご主人はその名刺を握ることで、自分が務めだしてから42年間支えてくれた妻への感謝の気持ちを伝えたかったのかもしれないですねと奥さんに言います。

奥さんは涙を流しながらもいい笑顔でそれに答えました。

第115話 左手の傷 第116話 1パーセントの……

「99%あなたが犯人です。あとの1パーセントはあなたの良心が決めるのです。」が決め台詞の推理漫画「警視正アキオ君」の作者が亡くなってしまい、万平らが捜査に当たります。

万平とて知っているくらい大人気漫画なのですが、万平は作者が女性というのは知りませんでした。

梶間刑事も知らなかったと言います。

小柄なその女性はどことなく、アキオ君にどこか似ている感じがします。

第一発見者の彼女の夫によると、発見時、妻は机につっぷして亡くなっていて、ベッドに寝かせてから救急車を呼んだというのです。

ちなみに夫の仕事は妻のマネージャーです。

伊東検視官と朝顔が遺体を調べます。

ぱっとみ大きな外傷はないようです。

ただ、左手に手袋をしていて、それを外してみると、左手の爪という爪から何かをひっかいたからなのか血が出ていました。

それが不審だし、目のうっ血も多い気がして、遺体は解剖に回されることに。

すると、被害者の夫は慌てて、左手の傷は昨日こけて怪我したものだから不審がることなんかないとか言い出します。

でも、血が出ているのにばんそうこうも貼らずに手袋をしているなんておかしいし、やはり解剖に回されます。

2階の被害者の部屋から出て、キッチンを通り抜けたとき、朝顔はそこにチーズが落ちていることに気が付きます。

被害者の夫に了承を得て、冷蔵庫を見ると、牛乳が逆さに入っていたりなんか変でした。

被害者の夫は、言っていることがめちゃくちゃなので、警察とともに解剖を待つ羽目になりました。

解剖の結果は、窒息死でした。

でも絞殺ではありません。

提供される酸素の量が少なかった、つまり、酸素があまりないところに閉じ込められたせいで窒息したのだと思われます。

閉じ込めたのは、冷蔵庫でしょう。

被害者は小柄な女性なのでそれも可能です。

でも、どうやって、彼女を冷蔵庫にいれたのかがわからないと朝顔は言います。

睡眠薬やアルコールなど彼女をおとなしくさせるものが体内から検出されなかったのです。

それに左手だけ怪我をしているのも不思議です。

まあ、そこらへんは刑事の取り調べの腕の見せ所です。

その日、朝顔が家にいると、万平が帰ってきて、被害者の夫がゲロした犯行状況を教えてくれました。

実は、被害者はアキオ君しか書けないことを不満に思っていて、新しい漫画、大人向けのサスペンスを書こうと思っていました。

夫はそれに反対でそのことで言い合いしたときに、浮気のことを持ち出されたり、私のお金で生活しているくせにと言われたりして殺意がわいたそうです。

冷蔵庫には、彼女が自分から入ったというのです。

それは彼女が考えたトリックの実験として、でした。

それを利用して、夫が冷蔵庫のドアを押さえつけ、彼女が出てこられないようにして殺したのでした。

左手しか怪我してなかったのは、彼女が冷蔵庫から出ようと暴れたとき、左手しか使ってなかったからでした。

彼女は漫画家なので、大事な商売道具である右手を傷つけたくなかったのでしょう。

夫は自白に追い込んだなんて、お父さんすごいねと朝顔は言います。

しかし、夫を自白に追い込んだのは万平ではありませんでした。

万平は、夫に「99%お前が犯人だと思う」と言った後、アキオ君の

あとの1パーセントはあなたの良心が決めるのです

と書かれたページを夫に見せたのでした。

夫はそのセリフを読むと泣き崩れ、妻殺害を認めたのでした。

第117話 ある男の肖像 第118話 落ち穂拾い

朝顔は病棟の庭で、とある男性と知り合いになります。

彼はIT社長で大金持ちなのですが、病に侵され余命がわずかしかない状態でした。

彼は絵が趣味で、庭で絵を描いており、その絵を見て朝顔が声をかけたのが出会いでした。

その後、朝顔はちょくちょく、彼の病室に顔を出し、絵の題材(七草)を提供したりします。

病室にはミレーの落ち穂拾いの複製が飾ってありました。

彼は、その絵を飾って俺は貧乏から脱却するぞと思っていただけでミレーが好きなわけでないとか、絵を描くのは死の恐怖から逃れるためで絵が好きなわけじゃないとか、皮肉なことばかり言います。

そんな彼に朝顔は、ミレーが嫌いとか言いながらもあなたは金持ちになった今もこの絵を飾っているし、そもそもこの絵は、たしかに稲を刈り終わった後、残っている穂を貧乏な農民が拾っている絵だけども、そもそも最初に刈った人たちは彼女たちの存在を知っていてわざと穂を残していた、そういう優しい習慣の絵で温かい絵なのだと諭します。

それに、死の恐怖から逃げたいのなら、自画像なんか書かないし、彼の書く自画像は、死に負けた顔ではなく、死に立ち向かおうとする顔じゃないかと彼に反論します。

自分の言いたいことを言ってしまった朝顔。

その後、朝顔が彼を見かけることもありましたが、彼がささっと逃げてしまい、2人はうまく話せないまま、彼は亡くなります。

彼の部屋の片づけに来た彼のお姉さんは看護師と彼の絵を一緒に見たりしていました。

彼は病院の待合室でスケッチもしていて、それはとても温かい絵でした。

看護師が部屋を出ていくとき、お姉さんは朝顔先生を呼んでほしいと頼み、呼ばれた朝顔が顔を出します。

お姉さんは、朝顔に彼がどれだけ朝顔先生を尊敬していたかを力説し、ミレーの絵を記念にもらってほしいと言います。

朝顔は嫌われたかと思っていたと言い、お姉さんと彼の思い出話をしました。

お姉さんから欲しい絵があればもっていってくださいと言われる朝顔。

絵をくれるなら、彼の書いた絵がほしいと朝顔は自画像を探します。

絵をパラパラ見ていると、お姉さんが、朝顔先生の絵もありましたよと朝顔にその絵を見せてくれます。

すごく美しくりりしくかかれた朝顔の絵を見て、朝顔の目には涙が浮かぶのでした。

第119話 刺身包丁 第120話 男と女

とあるアパートで、部屋で大きな物音がしたと住民がざわざわしていると、その部屋から女の人が血のついた大きな刺身包丁を持ち、返り血を浴びた状態で出てきて、警察を呼んでくれと言います。

朝顔がその現場に呼ばれ、遺体を調べます。

遺体には刺創が何か所かあります。

伊東さんが容疑者の話を要約して教えてくれます。

彼女と被害者は恋人同士で、眠る前、男の女性関係でもめて、いったんはケンカも収まり寝ましたが、寝たあと、男が自分と違う女の名を寝言でつぶやき、それを許せなかった女が台所から刺身包丁を取り出し、寝ている男に振り下ろしたというのです。

最初の包丁は避けられ、そば殻の枕に刺さります。

その後もみ合いになり、最終的に女が男の背中などを刺したといいます。

朝顔は、まず、独身男性の家に刺身包丁があったことに違和感を覚えました。

先ほど、少し見たところ、台所を普段使いしているようには見えなかったのです。

万平も部屋で包丁の入っていた箱を見つけていました。

包丁は新品のようです。

そこらへんは取り調べで聞くとして、解剖に遺体が回されます。

解剖の結果、凶器は刺身包丁で間違いありませんでした。

その日、署から帰ってきた万平から、彼女が包丁を買って家に持って行ったことを自白したと聞かされた朝顔。

でも、朝顔にはひっかかることがあって、万平に、被害者の写真を見せて刃物店で聞き込みをしてほしい、そして、2人の寝ているときの位置を調べてほしいと頼みます。

次の日、万平らが、被害者の写真を刃物店で見せると、店主は彼が刺身包丁を買いに来たことを覚えていました。

また、被害者が右側、容疑者が左側に寝ていたそうです。

万平はそれらのことを警察署に訪ねてきた朝顔に説明します。

それを聞いて朝顔は納得しました。

あのとき、そば殻のこぼれ方を見て、むしろ左側にいた人の枕が刺され、そば殻がこぼれたのではないかなと朝顔は思っていたのです。

左に寝ていたのは容疑者の女。

そして、包丁を買ったのは被害者の男でした。

そう、本当は被害者の男が容疑者の女を殺そうと包丁を買い、男が寝ている女に包丁を振り下ろしたのでした。

その後、もみ合ううちに、女の手に包丁が渡って、そこからは女の供述通りなのでしょう。

殺されそうになったから殺したのなら、容疑者にとって有利なはずです。

なんで嘘をついたのか不審に思う万平。

女を取り調べの結果、朝顔の仮説の通りでした。

そして、彼女が嘘をついたのは、彼女が被害者の子を妊娠しており、父と母、両方が殺人者だなんて、子どもがかわいそうと思ったからだったのです。

取り調べが終わった後、万平は梶間から、正月に撮った写真を桑原に渡すタイミングが難しくてと相談されます。

そこには、朝顔、万平、そして桑原夫婦が映っていて、桑原の事件(桑原の妻君子さんが、桑原が追っていたヤクザに殺された事件、10,11巻参照)の後、渡すタイミングがなかったのです。

今度、桑原の家に様子見と線香をあげに行こうと思っていたからと万平はその写真を預かることにします。

家に着き、万平は今回の事件の真相を話しました。

容疑者の検診も行われ、赤ちゃんは順調だと知りホッとする朝顔。

そんな朝顔に、万平はもう一つの方も伝えます。

そう、写真をもって、桑原のマンションに君子さんの線香あげに行こうという話です。

朝顔は写真を見つめ、そうしようと返事をしました。

監察医朝顔(漫画)12巻の感想

白菊会。

そういう会があるとは知りませんでした。

たしかに、ただ教科書を読んでいるだけでは医師にはなれませんし、生きている患者さんだけでなく、ご遺体での勉強も必要ですよね。

111話、112話で出てきたおばあさんはバイタリティにあふれていてとてもいいキャラだなと思いました。

茶子先生といい(茶子先生はおばあさんというほどの年ではありませんが)、年配の女性が元気だとなんだか楽しいですね。

また、八重子さんが献体に登録した理由も共感できるもので、単なる偽善という感じでもなかったのがよかったです。

娘さんへの配慮もよくわかりますし、前回までがシリアス目な話が多かったので、111話、112話の死ぬ人の出てこない話がとてもここちよかったです。

監察医朝顔は、変死体を扱うだけあって、事件関連の話も多いですが、時々監察医の仕事とは関係ない話をしてくれるので、バラエティに富んでて、とてもおもしろいです。

12巻には、もう一つ監察業務とは関係のない話が入っていて、それもいい話でした。

死を目前にする男と朝顔との交流の話でしたが、死を目前にした男の葛藤が見て取れて切ないなと思いました。

彼はひねくれてはいましたが、死を前によい人でいられる人なんていないでしょうから、すごくリアルだと思います。

いろいろ言っていても、彼の絵を見れば、彼が穏やかに死んでいったことがわかりました。

すごくうまく、優しい絵で感動しました。

また、ミレーの落ち穂拾いにそのような背景があっただなんて、私も知りませんでした。

そうか、あの絵は悲しい絵ではなかったんだなというのが知れただけでも読んだ甲斐のある回だったと思います。

事件関連だと、漫画家殺人事件の話が印象深いです。

事件のトリックそのものは、よくあるものでしたが、それを解決するさまがよかったと思います。

キッチンにおちているチーズ、冷蔵庫に逆さにしまわれた牛乳など読者へのヒントもたくさんで、ああ、きっとこういうことだろうなっていう真相だったので、アハ体験のような、妙はスッキリ感が味わえました。

また、万平が、被害者の漫画を使って、犯人を追い詰めるところも粋でよかったです。

ヒット作品のある漫画家がそれ以外のものを書きたいと思うというのも共感できましたし、とても面白い回でした。

監察医朝顔(漫画)12巻のあらすじ

車に轢かれそうになった老女・八重子(やえこ)と遭遇した山田朝顔(やまだ・あさがお)は、八重子がその時に言った「アタシの体は自分だけのものじゃない」という言葉が気になっていく。そして、茶子(ちゃこ)先生に会いに来た八重子の娘・はるみから、母親の様子がおかしいと相談された朝顔は、八重子はもしかしたら白菊会ではないかと考えて……!?

(引用:Amazon

まとめ

いかがでしたか。

前2巻が、桑原刑事関連の事件でほぼ埋め尽くされていたのに対し、12巻は2話完結の話が続き、読みやすかったと思います。

また、病死の話や人が死なない話もあって、ほっこりするラストも多かったように思います。

次巻では、朝顔らが桑原の様子伺いに行くようです。

妻を亡くし、大変な思いをしている桑原さん。

彼が大丈夫かどうか、心配ですね。

次巻も楽しみです。

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