『監察医朝顔(漫画)』8巻のネタバレ・感想・あらすじについて、まとめてみました!
『監察医朝顔』は2006年から2013年にかけて連載され、6巻からは電子書籍で発表された漫画です。
監察医である朝顔先生が、様々な遺体を検案、解剖し、その人の最後の声を聴こうと奮闘する物語。
8巻では自室で救急車も呼ばず死んでいた男性が出てきたり、話題の職業エンバーミングが扱われたりします。救急車を呼ぶ時間はあったのに、なぜ男性は呼ばなかったのか、気になりますね。
また、死を扱う漫画として、エンバーミングは避けて通れないものかもしれません。
詳細を、さっそく見ていきましょう!
監察医朝顔(漫画)8巻のネタバレ!
8巻は第71話から第80話まで掲載されています。
大体2話で1ケースが終わっているので、2話ずつ見ていきたいと思います!
第71話 アナフィラキシー・ショック 第72話 働きバチ
マンションの一室で亡くなった男性の遺体の解剖を朝顔が担当します。
被害者は亡くなる前、付き合っている女性に苦しい、救急車は呼びたくないと電話をかけていて、心配して彼女が部屋に来たらすでに亡くなっていたというのです。
彼が同じマンションにすむ斎藤さんという男性(退職したあと、マンションの屋上でミツバチを飼ってる変わり者)ともめていたという話を聞いた朝顔の父である万平刑事らは他殺の可能性も含めて捜査を始めます。
解剖の結果、死因はアナフィラキシー・ショックでした。
アナフィラキシー・ショックとは、強いアレルギー反応で呼吸などもできなくなる症状のことです。
被害者の頭にはミツバチの針が刺さっており、アレルゲンはミツバチかもしれません。
斎藤さんが、被害者にハチをけしかけたのではないかとも考えられますが、斎藤さんと話した朝顔は、彼はハチを愛しているからそんなことしないと思います。
ミツバチはスズメバチとかと違い、一度針を刺すとお尻が破けて死んでしまうのです。
万平らもこれは事故だと結論付けました。
被害者と斎藤さんがもめていた理由は、被害者が、斎藤さんが屋上で買っているハチをパチンコで打っていたからだったのです。
今回もハチを打っていて、襲われたのでしょう。
それなら恋人に救急車を呼びたくないと言っていたのも納得です。
元はと言えば、ハチをパチンコで打った自分が悪いのだから、救急隊員に説明しにくかったのだと思われます。
真相解明後、朝顔は、斎藤さんにもらったハチミツのお礼もかねて、斎藤さんに会いに行きました。
斎藤さんは、被害者がパチンコでハチを打つ理由を彼に聞いていました。
被害者は、働きバチを見ていると、自分を見ているみたいでイライラすると言っていたというのです。
斎藤さんも元は企業戦士。
被害者の気持ちがわからないでもなかったと被害者を悼みました。
第73話 白骨死体 第74話 個人識別
宅地整備中に白骨死体が見つかりました。
朝顔が検案したところ、頭に殴られた痕があり、また衣類が一緒に見つかっていないことから、裸で遺棄されたご遺体のようです。
性別は女性でした。
その身元について、刑事が調べた結果、あの土地はもともとアパートが立っていて、そこに住んでいた夫婦の妻か、夫の愛人のどちらかの遺体のようだということまでわかりました。
白骨死体を磨き、並べる仕事は朝顔の学生の高橋が任されました。
刑事たちは夫婦の関係者に話を聞き、骨の特徴からどちらか割り出せないかと考えました。
妻のパート仲間の女性は、妻は私と一緒の仕事を始める前は工場で働いてたけど体を壊して仕事を変わったらしいと教えてくれ、夫の友達は夫が愛人について肌が白いと言っていただの、カラダの相性が良かったと言っていただの白骨となった今手掛かりにならないことばかり教えてくれます。
顔写真さえなかなか見つかりません。
高橋は黙々と作業を進めていて、朝顔はそんな彼を心配し、休憩に誘いました。
高橋は朝顔と食堂でお茶を飲み、白骨遺体の作業は嫌いな作業じゃない、骨を見ているといろいろ思いを馳せてしまうという話をします。
また、頭蓋骨を見て、子どもの頃、親父と同じ床屋に行くと、よく床屋に親父さんと同じ頭の形だと言われたという話もしてくれます。
その話を聞いて朝顔はいい話だと思いました。
その後、着々と作業を進めていく高橋。
そして、あることに気が付きます。
遺体には右手中指末端骨がないのです。
遺体は土の中に埋められていたので、指だけ野犬に食われたとかも考えにくく、もともと右手の中指の先がない人の遺体のようです。
奥さんのパート仲間に、奥さんが体を壊したって話を詳しく聞くと、右の中指の先を工場の事故で無くしてしまったということでした。
かくして、遺体は奥さんだとわかり、愛人と暮らしていた夫が逮捕されました。
第75話 エンバーミング 第76話 痛飲
朝顔の友達のエンパーマーが初登場の回です。
エンバーマーとは、ひどく損傷した遺体のときや、何かの理由で葬儀を遅らせないといけないときなどに遺体に消毒、腐敗の防止、修復などを行い、生前の様子に近づけるお仕事(エンバーミング)をする人のことです。
朝顔が解剖を担当した男性は、病死で事件性はなかったのですが、娘さんが旅をしていて、今日、明日では帰られないのでエンバーミングが希望されます。
そのため、朝顔の友達であるエンバーマー加護香織が呼ばれます。
香織は遺族である奥さんに、ご主人がどんな人だったかを奥さんに聞くと、作業に入りました。
性格を知ったほうが、ご遺体を生前の様子に近づけられるのです。
奥さんは作業の完了を待つ間、朝顔に娘が旅ばかりして落ち着かなかた、結局旦那は孫を見れずに死んでしまったというような話をします。
エンバーミングが終了し、旦那さんの姿を見て奥さんは喜びます。
仕事の後、朝顔と香織は飲みに行き、奥さんの話から、話題は結婚に移ります。
朝顔も香織も今は彼氏とかいないのですが、結婚はしたい模様です。
朝顔は万平への申し訳なさもあるのか、結婚についてちょっとナーバスになっており、悪酔いしてしまいました。
後日、葬儀屋さんから、エンバーミングをした家族のその後を知らせてくれます。
娘さんが父と対面できたと聞き、うれしく思う朝顔。
その日、家に帰ると、三郎が新潟から遊びに来ていました。
そこへ、朝顔からお呼ばれしていた香織も現れて、万平を加えた4人で食事をすることになります。
香織は朝顔にそっと、「うち、サル顔の男って好みなんだけど、三郎が朝顔の彼じゃないならアタックしていいか。」と聞きました。
第77話 五寸釘 第78話 分かれ道
万平は豪勢に寿司を取っていて、さあ、4人で寿司を食べようってとき、朝顔は男性の変死体の検案に呼ばれます。
3人を残し、仕事に行く朝顔。
遺体はアパートの一室で発見されました。
アパートの居間に寝た状態で発見されたのですが、典型的な縊死の遺体です。
トイレの上のほうに五寸釘が何本も打たれていて、そこにかかっていたらしきビニールひももあります。
借金のことで自殺したという遺書も見つかったし、トイレで自殺したと思われるのに、なんで、床に寝かされていたのでしょうか。
第一発見者である借金取りの男が発見状況について嘘をついているのかもしれないと、もう一度聴取されます。
たしかに嘘をついてました。
借金取りは、男性の自殺の様子を見て、かわいそうに思い、男性を降ろしてしまったのですが、そんな仏心を知られたくなかったのだと言います。
優しい気持ちを知られたくないというのも、悲しい話です。
結局ご遺体は解剖に回されず、朝顔は家に帰ります。
家に着くと、三郎たちは帰った後でした。
三郎は胃がんの手術をしており、お酒が飲めないので食事の後、すぐお開きになったようです。
朝顔には三郎、香織連名の置手紙が残ってました。
二人が仲良くなったことが朝顔にはわかり、渋い顔をします。
次の日、香織から昨日朝顔と飲めなかったから、今日二人で会わないかと電話がかかってきます。
その飲みの席で、香織は朝顔に改めて、三郎にアタックすることを告げるのでした。
朝顔も彼が好きなら、アタックすればいいという香織。
朝顔は、自分の気持ちがまだよくわかってない模様です。
結局、その日は二人で楽しく飲んで別れたのですが、朝顔はそのあとひとり、浮かない表情を浮かべるのでした。
第79話 殺意 第80話 慕情
太ももを妻に切られて亡くなった男性の検案をした朝顔。
太ももに切ったくらいで死んでしまうのかと梶間刑事は不思議がります。
それは大動脈を傷つけたからでした。
大動脈は心臓に血液を運ぶ血管でそこが切れると大出血をおこすのです。
妻が切ったのは間違いなく、妻は逮捕されます。
朝顔は、妻に殺意があったのかが気になります。
もちろん、普通は足を切っただけで死ぬとは思わないだろうけど、大動脈を知っていたなら別です。
そのことについて、万平に尋ねる朝顔。
殺意についてもきちんと調べたが、彼女に殺意はなかったと思うという万平。
浮気をしてきた夫に腹を立てていた妻。
あの日も女のところから帰ってきた夫に腹を立て、夫が寝た後、包丁を取りにキッチンに行っているが、殺してしまおうと思ったのかと万平が聞くと、彼女はそうかもしれないと言ったそうです。
でも、その様子は自分で自分のことがよくわかってない感じだったし、本当に殺す気なら足を狙わないし、足を切った後、他のところも刺すはずです。
警察は殺意はなしと判断したわけですが、朝顔の納得してない様子を見て万平は朝顔の見解もちゃんと検事に伝えるよと言ってくれます。
石田検事は万平から朝顔が気にしていたことを聞き、朝顔に取り調べの時の妻の様子を教えてくれました。
彼女はほんとに夫が死んでしまったことに呆然としており、彼が死んでしまった以上私が殺したのに変わりはないと泣いていたというのです。
検事も彼女には殺意なしと判断しました。
その後、朝顔は、たまたま会った桑原さん(マル暴の刑事)とお茶をして、帰ることに。
浮気の話になり、彼が浮気をしたことない奥さん一筋な人と知ります。
彼は妻一筋なのもなんか恥ずかしいと照れますが、素敵だと朝顔は思いました。
その後、2人は、事件のあった家にたまたまさしかかります。
家の駐車場にはバイクが停められていました。
夫はバイクに乗せてやるってのを女を口説く手段に使っていたようです。
朝顔は妻が足を切ったのは、夫にバイクに乗って欲しくなかったからかもと思いました。
ほかの女のところに行ってほしくなかった、そばにいてほしかったからバイクに乗れないよう足を狙ったんだろうと妻に殺意がなかったことに納得した朝顔。
その日、朝顔宅に新潟からお米が届きます。
三郎が送ってくれたのかと思って送り主を見てみると、送り主のところに書かれている名前は「加護香織」でした。
なぜ、香織が新潟に?と朝顔はショックを受けるのでした。
監察医朝顔(漫画)8巻の感想
今回は、香織さん初登場の回がありましたね。
エンバーマーといえば、それがメインの漫画が作られたり、結構話題の職業だと思います。
やはり、朝顔でも扱われましたね。
その話に出てきた親子については、別に結婚せずに旅しまくったっていいじゃんって感じでお母さんの考えには賛同できませんでした。
まあ、娘を心配しているってことなんでしょうけど、結婚は1人ではできないし、その人とキスやら何やらして、それだけじゃなく生活も共にするんだから、20代後半になったから誰かいないのか、早くしろとか言われても困ると思うんですよねえ。
朝顔だって仕事もできるし、いい女だし、結婚に焦ることもないと思いますが、ふと寂しくなるときもあるってことですかね。
香織さんはこれから三郎さんにアタックするみたいですし、強力なライバル登場ですね。
まあ、朝顔が、ほんとに三郎さんが好きなのかは微妙ですけど。
8巻はこの恋模様について途中で終わってしまったので続きが気にまりますね。
事件では、ミツバチに刺されて死んだ男性の話が印象的でした。
いくらイライラするからってミツバチを打つかなと思うし、いくら後ろめたいからって救急車呼べよとも思いました。
でも、そう思ったのは私がアナフィラキシー・ショックってのを知ってて、ハチに刺されて死ぬこともあるとわかってるからかもしれません。
この頃はアレルギーで死ぬってこともだいぶ認知されてきた気もしますが、連載当時はまだそんなに認知されてなかったのかもしれません。
反対にミツバチ自身は針を刺したら死んじゃうなんてことは知りませんでした。
お尻がやぶけるなんて、びっくりです。
漫画の中でおじいさんが言ってたけど、それだとミツバチを使った針治療とか、人間の都合で針を刺させるのはほんとかわいそうですね。
ハチって嫌われがちですが、ハチからしたら、ただ巣を守っているだけでしょうし、死んじゃうなんてかわいそうだからミツバチ見かけたらこれまで以上に近づかないようにしようと思いました。
あと、印象的だったのは、白骨死体の話のとき、飛び出した高橋の床屋の話とかですかね。
頭の形とかあんまり意識したことなかったですが、親子で似るのかもしれません。
なんだかほっこりするエピソードでした。
8巻は、事件部分のボリュームはそんなに大きくはなかったのですが、短くでもなんかくるものがある話が多かったです。
監察医朝顔(漫画)8巻のあらすじ
マンションの部屋で急死した若者・伊勢(いせ)を司法解剖した山田朝顔(やまだ・あさがお)。死因はアナフィラキシーショックだとわかり、彼が食べていた鯖寿司が原因だと思われたが、伊勢と対立していた斎藤(さいとう)がマンション屋上でミツバチを飼育していたと知った朝顔は、伊勢の頭からミツバチの針を見つけ出す。これは斎藤による殺人なのか? そして、斎藤の元へ向かった朝顔は……!?
(引用:Amazon)
まとめ
いかがでしたか。
8巻では新キャラの香織さんが
登場したり、朝顔の学生の高橋が白骨を頑張って修復したり、桑原さんがちょこっと出てきたり、いろんな人が出てきましたね。
その分、事件自体はそれほど派手なものではありませんでしたが、なかなか切ないエピソードが詰まっていて読みごたえがありました。
朝顔の恋愛はどうなるのか、どんな事件が待ち受けているのか、次巻も楽しみです。