『監察医朝顔(漫画)』4巻のネタバレ・感想・あらすじについて、まとめてみました!
『監察医朝顔』4巻は、2007年6月2日に発売されました。
『監察医朝顔』は、監察医である朝顔先生が、様々な遺体を検案、解剖し、その人の最後の声を聴こうと奮闘する物語です。
4巻では、3巻で初登場した浅井三郎の病気の件が明らかになります。また、三角関係の末、首を絞められた事件や野球部員が朝死体で発見された事件が描かれています。
一体犯人はだれなのか、刑事ものとしても気になる事件の多い巻です。
朝顔たちは真犯人にたどりつけるのでしょうか。
詳細を、さっそく見ていきましょう!
監察医朝顔(漫画)4巻のネタバレ!
4巻は第31話から第32話まで掲載されています。
大体2話で1ケースが終わっているので、2話ずつ見ていきたいと思います!
第31話 誕生日のケーキ・第32話 最後の願い
12歳の子供が、球技大会の練習の最中に亡くなりました。
朝顔の解剖の結果、亡くなった子,祥子さんは潜在的に心臓の冠動脈が一つしかなく、その心臓では耐えられないほどの運動をしてしまったことが死因だとわかりました。
父親は解剖の最中もずっと泣いていて、娘の心臓のことを気がついてやれなかった自分を責めます。
今までその心臓で困ることもなく,医師でも気が付かなかったことなのだからと朝顔がなぐさめます。
祥子さんの父によると、祥子さんは今日12歳の誕生日だったのです。
祥子さんの母が旅行で今日は出かけているので、誕生会は次の土曜にする予定でケーキもまだ食べてないと言います。
そこに旅行先から祥子さんの母も帰ってきて二人して号泣します。
朝顔らにしてもやりきれません。
朝顔が法医学教室の部屋にいると、朝顔の学生である高橋があのお父さんが奥さんと児童虐待防止のポスターの前で揉めていたと教えてくれます。
朝顔は気になって、まだ大学敷地内にいた奥さんに話を聞きに行きました。
奥さんによると、祥子さんは、よく母方の祖母の家に遊びにいっていたのですが、その家の近くに虐待を受けている子がおり、そのことを祥子さんが気にしており、祥子さんの父は娘の最後の願いはその子を救うことだと祖母の家に行ってしまったというのです。
虐待はとてもデリケートな問題で、対応次第ではより子供を傷つけることになります。
朝顔は奥さんから住所を聞いて、彼を追いかけました。
祖母の家で彼に追いついた朝顔。
虐待を受けていた子はすでに児童相談所に保護されていました。
祥子さんの父はあの子は助かってよかった、でもうちの子は…と祖母と泣き、朝顔も一緒に悲しみます。
その後、被害者の家族は娘の供養にと誕生会を開いていました。
様子を見に家にお邪魔した朝顔を父は近所まで送っていきます。
そのとき、1匹の蛍が…。
父は、あれは祥子だ、祥子が蛍となって会いに来たのだと、母と祖母を呼びに家に戻りました。
朝顔は蛍を見ると死者のことを考えてしまうので、蛍があまり好きではありませんでした。
でも、その日の蛍は、祥子さんのように思え、朝顔は初めて、蛍をみて暖かい気持ちになったのでした。
第33話 医師の勘 第34話 検査結果
学会で新潟に行った朝顔は、新潟に住む中学時代の元彼(交際期間、2日)である浅井三郎に連絡して、一緒に夕飯を食べます。
夕食の席での三郎は店員にきつい注意をしたり、いつもの彼ではありませんでした。
前に東京に来た時も変だった(3巻、第27,28話参照)ので、朝顔は三郎にどうしたの?と聞きます。
すると、三郎は、自分は胃がんかもしれなくて、明日検査結果を聞きに行くんだと話してくれます。
三郎にはすでに両親がいません。
明日の検査結果には身内を連れてきて欲しいと言われているという三郎は、朝顔に一緒についてきてほしいといいます。
そして自分の代わりに話を聞いて、告知をするか否かは朝顔に決めてほしいというのです。
朝顔は、それを了承します。
次の日、緊張して朝食を食べる気もしない朝顔ですが、三郎のほうが緊張しているはずだし、私がしっかりしないとと、無理をして朝食を食べます。
そして、三郎と病院に行きました。
病院で医師の話を聞く朝顔。
結果は胃がんでした。
ステージもかなり進んでいて、手術をしなければなりません。
朝顔は屋上で待っていた三郎のもとへ行き、
がんだって
と告知します。
あまりにあっさりと告げる朝顔に拍子抜けをする三郎。
どん底だと落ち込む三郎に、あとは上がるだけだと朝顔は励まします。
その励ましを受け、三郎は手術を受ける決意をするのでした。
第35話 三角関係 第36話 ジョーカー
首にひも状のもので首を絞められた痕のある女性の遺体が発見されます。
発見されたのは被害者のマンションの部屋。
彼女は2人の男と付き合っていたみたいで、その二人が事件当時、彼女の部屋に来ていました。
どっちかがジョーカー(犯人)です。
朝顔の解剖で、ピアノ線で首を締められていることがわかりました。
彼女の交際相手の一人、鈴木は、ピアノの調教師です。
しかし、2人は互いに他の男のことを知っていたので、もう一人の男、王が鈴木をはめようとした可能性もあります。
事実、王のほうが、先に部屋に来ており、その後部屋を訪れた鈴木が死体を発見して警察に通報しています。
万平刑事が王の取り調べをし、ピアノ線のことを持ち出すと、王が自白しました。
しかし、一つおかしいところがありました。
王はピアノ線を部屋に置いてきたというのです。
たしかに、鈴木に罪を着せたいのならピアノ線を現場に置いてこないと不自然です。
第一発見者の鈴木が隠したのかなとも思われましたが、違うようです。
朝顔、万平らと現場へ。
朝顔は事件当時と今とで違うとこはありませんか、と刑事たちに聞きます。
梶間刑事によると、事件のときにはタンスの引き出しが開いていたそうです。
朝顔はその引き出しを調べます。
すると、その中にあったブラウスの裾にピアノ線が隠されていました。
驚く万平ら。
朝顔は、実は被害者の心臓に一度止まって、もう一度動いたような痕跡があり、被害者は一度息を吹き返したのかもしれないと言います。
窒息死の場合、そういうことがあるのです。
被害者は王に首を絞められた後、一度息を吹き返し、ピアノ線をダンスに隠して、次に訪れる予定の鈴木に今起きた惨劇がばれないようにしたのです。
しかし、ピアノ線をなんとか隠したところで、彼女は2度目の心停止が襲われ、亡くなってしまったのです。
万平は、被害者が好きだったのは王のほうで、彼をかばったのかと思いますが、朝顔は違うと思うといいます。
彼女は別にどっちのことも好きとかではなく、隠そうとしたのは、隠すことで王の弱みを握ってお金をもらおうとしたからじゃないかなと朝顔はいいます。
被害者の家のタンスには、同じ柄のスカーフ、しかも換金しやすいブランドのものが多数あったのです。
彼女は、多くの男性と付き合い、同じものをプレゼントしてもらって一つを使って、ほかの者は未使用のまま売って金を得ていたようでした。
万平は、ジョーカーは彼女だったのかもなとつぶやきました。
第37話 お見舞い 第38話 お地蔵さん
朝顔は新潟の病院へ手術を終えた三郎の見舞いに行きます。
三郎は元気そうで、がんも思ったより進行してなかったとうれしい報告をしてくれます。
胃をとっちゃったので、これからもうこんにゃくは食べられなくなったけどまだまだ生きられそうだと喜ぶ三郎。
朝顔は担当医から三郎の病状や入院中の様子の話を聞きます。
見舞いも終わり、ほっとした朝顔は、東京に戻る前、少し自分を甘やかそうと思い、趣味である登山をして帰ることにしました。
登山グッズを買って、着替えて、観光案内所でよさげの山を教えてもらう朝顔。
そして、山に行きました。
登山というよりはハイキングくらいの山ですが、なかなかしんどくて、朝顔は楽しい気持ちになります。
山では年配の女性と知り合いになります。
彼女は夫と来ていて、頂上のお地蔵さんにお参りに行くようです。
朝顔と仲良く話していた女性ですが、朝顔の職業が法医学者、死人を扱う仕事を知ったとたん、急によそよそしくなり、会わなかったことにしてほしいと言います。
彼女は病気の友人のためにお参りにきていて、その途中で死人を扱う人と会ったのが、縁起が悪いからいやなのです。
朝顔も彼女の気持ちがわかったので、彼女とは別れました。
朝顔は結構あっさり納得していたので、こういうことが今までもよくあったのかもしれません。
その後、頂上で朝顔も三郎のことをお地蔵さんにお願いします。
そこであの女性の旦那が朝顔に声をかけてきました。
彼女の非礼をわびたいようです。
朝顔は、いえいえ、気持ちがわかるからと謝罪を受け入れます。
その後、別々に山を下っていた朝顔ですが、何やら心にひっかかることが…。
それが何か気が付いた朝顔は、さっきの夫婦の元に走り、旦那さんに体の具合を尋ね、旦那さんは末端肥大症でこのままほうっておくと失明するかもしれないからと病院の受診を勧めます。
朝顔は、旦那の手を見たとき、それが肥大していることに気が付いたのです。
東京へ戻る朝顔の携帯に、先ほどの奥さんから連絡がありました。あの後、病院に行ったらやはり旦那さんは末端肥大症だったのです。
失礼なことを言ったのに助けてくれた朝顔にお礼を言っても言い尽くせない奥さんなのでした。
第39話 二重条痕 第40話 チームメイト
朝、とある高校のグラウンドで野球部員が亡くなっているのが発見されます。
彼は補欠で試合とかには出ていなかったけど、まじめな子で朝に自主練をしていたようです。
朝顔が解剖を担当します。
その結果、腹に二重条痕があり、その傷がバットを一致したのでバットで殴られたのではないかと思われます。
まず、野球部員らが話を聞かれます。
彼らの話を聞くと、怪しいのは監督です。
亡くなった子は、監督にだいぶいじめられていたそうです。
当の監督は現場にあった凶器かもしれないバットを素手で触って持ってきたりします。
指紋の採取があるのに、そんなことをして、梶間刑事はますます彼を怪しく思います。
しかし、監督にはアリバイがありました。
梶間刑事は野球部出身なので、朝顔がいろいろ野球について彼に質問し、二人で現場であるグラウンドに行きます。
そこで、その日の被害者の行動を考えます。
梶間も生徒には犯人がいないと思っているし、朝顔にしてもそうです。
事件でないなら事故かもしれません。
でも、自分で、バッドで自分の腹を殴るとは考えられません。
そこに野球部のキャプテンが現れて、監督はまだ白状しないのか、なら俺が自分で制裁を加えてやると恐ろしいことを言い出します。
そんな彼に朝顔は、これは事故かもしれないといいます。
バックネットの上のほうにひっかかったボールを取りにバックネットを上り、取り終わった後、下りる途中に落ちてしまい、地面に置いていたバットで腹を強打したのかもしれないと…。
その言葉を聞き、キャプテンはもしボールが引っかかっていたら、被害者なら取りに上るはずだと涙を流します。
被害者は、「ボール拾いも野球です」と言ってボール拾いや道具の手入れなども率先して、してくれる子だったのです。
その後、被害者がバックネットを上っていくのを見た人も現れ、事件は事故ということで片が付きました。
梶間は、証拠品として押収した、バックネットに引っかかっていたボールを野球部のみんなに返すことにしました。
このボールを甲子園に連れて行くぞと頑張る野球部の姿で物語は終わります。
監察医朝顔(漫画)4巻の感想
今回もいろんな話がありましたね。
特に印象深かったのは、野球部員の話です。
亡くなった子の、「ボール拾いも野球です。」との言葉にはきゅんとしました。
補欠で試合に出ることがなくても、監督に理不尽にいじめられても、野球を嫌いになることなく、道具を大事にしていた子が亡くなってしまうなんて、ほんとに悲しい事件だなと思いました。
また、この話では、万平刑事の部下である梶間刑事が元野球部だったことが明らかになりました。
今でも野球部のみんなとは付き合いがあるようで、今回の件でも野球部員たちに感情移入していました。
梶間さんは他の巻でも友人同士の事件で熱くなっており、体育会系の人ですね。
今までちょこちょこ出ていた人物の性格がわかる回っておもしろいです。
また、2度止まった心臓なんてものも出てきました。
そういうことがあるなんて知らなかったからびっくりです。
こういう初めての医学知識を知れるのも、監察医漫画も魅力です。
3巻で病気なのかもしれないと読者をやきもきさせた三郎さんのこともこの巻であきらかになりましたね。
がんの告知ってとても難しいものです。
親しい人のがんが判明したとき、本人に言うべきか、言わざるべきか、すごく悩むと思います。
朝顔は医師だということもありますが、それ以上に人間として大人だから、三郎さんにうまく告知できたんだろうなと思います。
そして、三郎さんも朝顔ならいいようにしてくれるという信頼を朝顔に抱いていたんでしょうね。
恋人というわけでもなく、頻繁に連絡を取り合っていたというわけでもないのに、そこまで互いに思いやれるなんてすごいです。
友人関係ってものはなかなか奥深いものだなと思います。
あまり会えてはいないけれど、誰よりも仲良しの友人っていたりしますもんね。
朝顔が三郎に抱いている感情が愛情なのか、友情なのかは今のところ、明らかにされていませんが、どちらにせよ、この二人の関係性っていいなあと思いました。
監察医朝顔(漫画)4巻のあらすじ
ドッヂボールの練習中に倒れ、そのまま帰らぬ人となった12歳の少女をめぐり、遺された親の心情を描いた「誕生日のケーキ」「最後の願い」、初恋の人・浅井三郎からガンだったときの告知を頼まれる「医師の勘」「検査結果」、ピアノ線で絞殺された被害者から思わぬ人間関係が発覚する「ジョーカー」など10編を収録。さまざまな人間の生死と向きあう監察医・山田朝顔の魂の軌跡。死と対峙する仕事から見えてくる生のかたちとは? 鮮烈なる法医学ミステリー第4弾!!
(引用:Amazon)
まとめ
いかがでしたか。
今回は、三郎さんの病気に関する話があり、法医学という面が前面に出た話は少なめでしたが、いろんな人の人生に触れられて面白かったです。
また、レギュラーメンバーである梶間さんが目立つ回もあり、わき役に注目してしまう身としては、当たりの巻でした。
今後、どんな人生に触れることができるのか、三郎と朝顔に何か進展はあるのかないのか、次巻も楽しみです。