2025年公開の映画『国宝』は、重厚なテーマと繊細な人間描写で注目を集めている話題作です。「気まずいシーンはある？」「モデルは誰？」「キャストの評判は？」と気になる点も多いのではないでしょうか。
2023年公開の『怪物』映画作中の気まずいシーンも振り返りつつ、『国宝』にも気まずいシーンがあるのか、本記事で見どころや背景をわかりやすく解説していきます。
『国宝』気まずいシーンはある？
『国宝』の気まずいシーンについて調査しまとめました。
「PG-12」暴力・流血描写による緊張感
国宝はレイティングが「PG12」に指定されており、12歳未満の鑑賞には保護者の助言や同伴が望まれる作品です。物語の中では、父親の命をめぐる出来事をきっかけに、暴力的な場面や衝突、流血を伴う描写が登場します。
ホラー作品ほど過激ではないものの、緊張感のある演出が続きます。痛々しい映像や重たい雰囲気が苦手な人にとっては、やや気まずさや居心地の悪さを感じる可能性があるでしょう。
性的描写・恋愛シーンで「気まずさ」を感じるかも
本作には登場人物同士の恋愛関係を描いたシーンも含まれており、キスシーンや親密さを強く感じさせる演出、さらにはベッドシーンがあります。
ネット上では「吉沢亮と高畑充希のキスシーンが想像以上に濃密だった」「吉沢亮と森七菜のシーンで息づかいが生々しい」といった声もあり、特に家族や親子、カップルで観る場合は少し「気まずい空気」が流れるかもしれません。
「気まずさ」は人による？ネットの賛否
一方で、すべての観客が同じように「気まずい」と感じるわけではありません。
口コミを見てみると、「恋愛や性的な描写は全体の3時間のうち1〜2分程度」「物語の流れとして自然で、特別いやらしさは感じなかった」「シーン自体が短く、すぐに次の展開へ移るので気にならなかった」といった意見も多く見られます。
つまり『国宝』の恋愛描写は過剰なものではなく、見る人の価値観や一緒に観る相手によって印象が大きく変わると言えそうです。
誰とみる？鑑賞前に確認を
こうした描写を踏まえると『国宝』は一人でじっくり観る場合や、映画好きの友人同士での鑑賞に向いている作品と言えるでしょう。
反対に、家族や子ども連れで観る場合は、事前にPG12指定であることや、暴力・恋愛描写が含まれている点を共有しておくと安心です。あらかじめ内容を理解しておくことで、鑑賞中や鑑賞後の「気まずさ」を避け、作品そのものに集中しやすくなると思います。
『国宝』モデルとなった人物は誰？
主人公・立花喜久雄は、任侠の世界から歌舞伎界へ身を投じた人物です。その強烈な生き様から「実在のモデルがいるのでは？」という声も多く聞かれます。ここでは代表的な4つのモデル説をご紹介します。
現代最高峰の女形・坂東玉三郎
喜久雄のモデルとして最も多く名前が挙がるのが、人間国宝であり「稀代の女形」と称される坂東玉三郎です。梨園とは無縁の環境から芸の道に入り、若くして名跡を継ぎ、圧倒的な美と表現力で歌舞伎界の頂点に立った点は喜久雄と重なります。
また、若手時代に人気コンビとして注目された点や、代表演目「鷺娘」が物語の重要な位置を占めている点も、モデル説を後押ししています。
昭和を代表する真女形・六代目中村歌右衛門
もう一人有力視されているのが、戦後歌舞伎界を支えた六代目中村歌右衛門です。一時は後ろ盾を失いながらも、徹底して芸に向き合い続けたストイックな姿勢は、喜久雄の生き方と重なります。
映画が「関の扉」で始まり「鷺娘」で終わる構成であることも、真女形として名高い歌右衛門を想起させ、モデル説が浮上する理由の一つとなっています。
上方歌舞伎の名優・二代目中村鴈治郎
上方歌舞伎を代表する名優・二代目中村鴈治郎も、間接的なモデルの一人と考えられています。本作の歌舞伎指導を務めたのは孫にあたる四代目中村鴈治郎であり、その縁も注目ポイントです。
劇中で重要な演目となる「曾根崎心中」の徳兵衛は、二代目中村鴈治郎の当たり役として知られており、物語への影響は小さくないと言えるでしょう。
特定の人物はいない「複数モデル説」
実は、原作者・吉田修一自身が「特定のモデルはいない」と語っているようです。黒衣として歌舞伎の舞台裏を取材した経験をもとに、多くの役者たちの生き様や精神性を重ね合わせて生み出されたキャラクターが喜久雄だと言われています。
昭和から平成にかけての歌舞伎界の空気、芸に命を懸けた役者たちの執念や孤独、それらを複合的に投影することで、喜久雄という唯一無二の人物像が完成したと考えられます。
『国宝』キャストの評判
ここからは『国宝』のキャストの評判について見ていきましょう。
主演・吉沢亮と横浜流星の圧倒的演技力
『国宝』で特に高く評価されているのが、吉沢亮と横浜流星の存在感です。歌舞伎役者という難易度の高い役どころに挑み、所作や表情、声の出し方に至るまで徹底的に作り込まれた演技を披露しています。
舞台上の一瞬一瞬に懸ける熱量や、芸に身を捧げる覚悟がリアルに伝わり、多くの観客から「本物の役者を見ているようだった」と絶賛されています。
歌舞伎シーンへの本気度が伝わる
本作の歌舞伎シーンは、単なる演出にとどまらず、演者の並々ならぬ努力が感じられる場面です。吉沢亮、横浜流星ともに、長期間にわたる稽古を重ねたことがうかがえ、所作や目線ひとつにも説得力があります。
その完成度の高さが作品全体の緊張感と没入感を高め「歌舞伎を知らなくても引き込まれる」という声が多く見られます。
青年期キャストを含む脇役陣の評価
主人公・喜久雄の青年期を演じた黒川想矢の演技にも注目が集まっています。繊細さと危うさを併せ持つ表現が高く評価されており、主人公の成長や内面の変化に深みを与えています。
さらに、脇を固めるキャスト陣も総じて評価が高く「誰一人として浮いていない」「全員が物語を支えている」といった声も。キャスト全体の完成度の高さが『国宝』の評価を押し上げていると言えるでしょう。
まとめ
『国宝』の気まずいシーンは、PG12指定による暴力表現や、一部の恋愛・親密な描写によるもののようです。人によっては居心地の悪さを感じるかもしれませんが、感じ方には個人差がありそうですね。
主人公・喜久雄のモデルについては、坂東玉三郎ら複数の歌舞伎役者の要素を重ねたフィクションとされており、キャスト陣の演技も高評価の声が聞かれます。重厚な物語と映像美をじっくり味わいたい人におすすめの一本です。
