ドラマ『二月の勝者』の原作マンガと、そのネタバレについて、まとめてみました!
「二月の勝者」は、週刊ビッグコミックスピリッツに連載されている高瀬志帆さんの原作漫画をもとにしたドラマになっています。
破天荒な黒木が校長となった塾で、「生徒全員を志望校に合格させる」事を実現できるのか。
塾に通う子供たちのそれぞれ抱える悩みにどう向き合って行くのか。
中学受験をリアルに伝え、その裏側に抱える「家族の問題」「教育の問題」に踏み込んでいる作品となっています。
原作のネタバレを含め、紹介していきたいと思います。
二月の勝者(ドラマ)の原作は?
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スーパー塾講師
名門塾「フェニックス吉祥寺校」から業績の振るわない「桜花ゼミナール」に校長としてやってくることになった黒木蔵人。
着任早々、黒木は新しい6年生たちに「絶対に全員を志望校に合格させる」と言い切ります。
この言葉だけを聞くと熱い思いを持った塾講師だと思いますが、黒木は超現実主義者で
「中学受験は課金ゲーム」
「子供は顧客で親はスポンサー」
「子供を合格に導くのは、親の経済力と狂気」
と、周囲を驚かせるような暴言を吐きます。
黒木と同じ時期に桜花ゼミナールに赴任されてきた佐倉麻衣は黒木から「Rクラス」の担当をお願いすると言われ、やる気を出します。
しかし、黒木は桜花ゼミナールのクラス分けは「Ω・A・R」と上から分けられていて、麻衣が担当するRクラスは最下位クラスなのでやる気を出す必要はないと言います。
Rクラスの生徒はただ塾に通って、お金を落としていってくれればそれでいいという黒木の言動に衝撃を受けます。
しかし、麻衣はそんな黒木の意見を受け入れられません。
加藤匠
ある日、麻衣は授業中に外ばかり見て勉強に身が入っていない加藤匠が気になり、マンツーマンで勉強を教えようとします。
そんな様子を見ていたクラスメートに加藤は馬鹿にされ、嫌になった加藤は塾を辞めると言い出します。
話を聞いた黒木は、加藤を塾に引き留めるために親も交えて話をするように言います。
しかし、麻衣は加藤が授業中にぼーっと外を眺めていたのは、外を走っている電車を眺めていたからだということに気づきます。
麻衣は無理に塾を続けるのではなく、本人の好きなことをさせてあげたほうが良いんじゃないのかと、黒木に塾を辞めさせるように頼みます。
麻衣の話を聞いた黒木は、加藤親子が塾に面談に来た時に電車のジオラマの動画を見せ、模型部に入っている中学生が作ったものだと言います。
加藤が目を輝かさせて興味を持つと、黒木はすかさず中学校のパンフレッドを見せ、加藤親子に説明をしだしました。
母親は本当に合格できるのか弱音を吐きますが、黒木はそんな母親をうまく言いくるめ、加藤はこのまま塾に通うことに決まりました。
前田花恋
3月になり、桜花ゼミナールのΩクラスで女子トップだった前田花恋が、フェニックス吉祥寺校へと移ってしまいます。
桜花とは授業スピードも全く違い、自分よりも成績が上の子がたくさんいるという状況の中、絶対にトップを取るんだと寝る間も惜しみ、必死に勉強しました。
母親はそんな娘の姿を心配に思ってフェニックスに相談しに行きますが、「今が頑張り時だから見守ってほしい」と言われてしまいます。
一方、塾帰りの花恋に声をかけた黒木は、疲れた顔をしている花恋に甘酒を渡します。
気を張っていた花恋の目から涙がこぼれ、「クラスで一番足が速い子」と同じように「一番頭がいい子」としてみんなに見てもらいたかったことを黒木に伝えます。
そんな花恋に黒木は「花恋は女王様だから、女王様でいられる場所を空けて待っている」と言います。
その後、花恋は桜花に戻り、Ωクラスで1番を取り、充実した気持ちで勉強に取り組むのでした。
武田勇人
Rクラスに通っている勇人の両親は、塾の費用のことについていつもケンカばかりしていました。
職場の学歴による差を感じていた母親は、勇人を良い学校に通わせたいと思って春期講習を受けさせようと考えていましたが、勇人の父親は費用が130万円もかかることに驚き、「そんなのは無駄だ」と聞く耳を持ちません。
子供のことを真剣に考えずに、携帯のゲームばかりしている夫に母親は不満がたまっていきました。
それを知った黒木は、講師の桂木と麻衣に勇人の母親と面談するように言います。
桂木は母親に春期講習をやると10点は成績が伸びると言い、「両親の気持ちが一つにならなければ受験は失敗する」と言います。
話を聞いた母親は、もう一度夫に勇人の春期講習を受けさせたいという話をしますが、「そんなのは口先ばかりで詐欺のようなもの。自分たちをカモにしようとしているんだ。」と言って全く相手にしません。
我慢の限界になった母親は「スマホのキャラに課金してないで、自分の子供に課金しろ!130万は自分が払うから、責任はすべて自分で持つ」と言います。
あまりの豹変ぶりに夫は何も言えなくなり、勇人は春期講習を受けることに決まりました。
それぞれのやり方
麻衣は桂木が勇人の母親を煽ったのは黒木の差し金だったということに気づき、それでも教育者なのかと批判します。
そんな麻衣に黒木は「塾講師は教育者じゃなくサービス業だ」と言い放ち、麻衣もそのように徹することを指示します。
麻衣は子供にも意思があり、大人がそれをコントロールしていいはずがない。自分で考えることができなくなったら簡単につぶれてしまう」と泣きながら意見しました。
黒木はそんな麻衣を見て「あなたにどんな事情があっても、自分のやり方を受け入れられないのなら辞めてもらって構わない」と答えます。
次の日、麻衣は塾にやってきて、Rクラスの生徒個別にプランを作り、一人一人に合った指導をしていく方針を説明します。
しかし黒木は、もっと簡単に偏差値を10上げる方法があると言い、Rクラスのテストは後半は捨てて前半に集中するように指導します。
生徒たちは出来る範囲の問題をしっかり解くことで点数アップにつながり、やる気も出すのでした。
原作でもある漫画はまだ連載が続いているので結末はわからないのですが、こんな感じで黒木を中心にいろいろな生徒やその親、麻衣たち講師がどう関わっていくのかが描かれています。
二月の勝者(ドラマ)の脚本は?
二月の勝者の脚本を担当するのは成瀬勝男さんです。
成瀬勝男さんのプロフィールについて紹介していきます。
1963年6月29日生まれ
愛知県刈谷市に生まれ、高校卒業後に東京大学文学部に入ります。
多くの劇場映画に助監督として関わり、映画監督の篠田正浩さんのもと脚本も手掛けるようになります。
1997年に「不機嫌な果実」で監督デビューを果たし、同年の「瀬戸内ムーンライト・セレナーデ」がベルリン国際映画祭で上映されます。
最近ではテレビ界にも進出し「夢で逢いましょう」や「嫌われ松子の一生」「小さな巨人」などの脚本も担当しました。
そのほかの主な作品として
ドラマ
- 怪談百物語
- 新しい風
- 雨月物語
- 青春の門
- 乱反射
映画
- 梟の城
- シルク
- レイン・フォール/雨の牙
舞台
- 余命3ヶ月⁈
- 15年目のクリスマス
- 本当の恋の見つけ方
- 夏の終わりに
- イエメン金融工学
などがあります。
原作である漫画では麻衣は「新卒で社会人1年生」となっていますが、ドラマの設定では「中学校の先生をしていた経験があるが、挫折して辞めた過去がある」というふうに変わっています。
脚本を手掛ける成瀬さんは、自身も塾講師をしていた経験があるそうなので、それを生かしてリアルな脚本を書いてくれそうですね。
まとめ
中学受験を鋭い切り口でリアルに描いている「二月の勝者」の原作は、中学受験を控えている親たちにも共感を呼び話題になっています。
頑張った先にある生徒たちの笑顔が見られるような結末だと良いですね!
※この記事のトップ画像は、公式サイトから引用させていただきました。