ドラマ『銀座黒猫物語』の1話ネタバレ感想・あらすじについて、まとめてみました!
銀座を通り過ぎる、悩みのある市井の人の目の前に現れる黒猫。
この黒猫が、彼らに合った銀座の名店に導き、その人の人生を少しだけ軽く明るくする、そんな優しいドラマです。
今回は、明治28年創業の、ポークカツレツが美味しいと評判の老舗洋食屋「煉瓦亭」です。こちらは、オムライスをはじめ、いくつかの洋食メニューの元祖とも言われる名店です。
ポークカツレツと今回の主人公である吉沢悠さん演じる西野健太郎さん、どんな繋がりがあるのでしょうか。
第1話の感想(ネタバレあり)をどうぞ。
銀座黒猫物語1話のネタバレ!
ある日、西野健太郎(吉沢悠さん)は、父・西野健夫(増田修一朗さん)の納骨を済ませ、妻である西野由香(高陽子さん)と息子の西野周平(鴇田蒼太郎さん)と三人で銀座の街を歩いています。
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公園を見つけて飛んで行った息子を追って、健太郎は、妻と二人、公園のベンチに座り、亡父の思い出話を始めます。
息子である周平は、小学校の入学を楽しみにしている、そんな歳の男の子です。
小学校に入るまで生きててほしかった、周平のランドセル姿を見せたかったと語る妻に、親父はお祝いを上げずに済んで喜んでいる、俺の顔も見たくなかっただろうと冷たく言う健太郎です。
幼い頃、父と二人の貧しい生活を送っていた健太郎は、遊園地さえにも連れて行ってもらえず、楽しく会話しながらの食事もしない父である健夫とうまくいっていませんでした。
そんな彼らの前に一匹の黒猫が現れます。そして、まるで、ついておいで、と言わんばかりに歩きだしました。
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その猫の後ろをついていく息子を追って、一緒に銀座の裏通りを歩くと、一軒の洋食屋にたどり着きます。
ちょうど食事をしようと考えていた一家は、その洋食屋「煉瓦亭」に足を踏み入れます。そこは昔懐かしい、昭和レトロな、そして、居心地の良いお店でした。
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地下のテーブルに通された三人は、店主(長谷川初範さん)にお勧めを聞きます。
するとポークカツレツが人気があると言われますが、揚げ物が苦手な健太郎はオムライスを注文します。周平はハヤシライス、由香はポークヒレカツです。
揚げ物嫌いの健太郎は、幼い頃、働く父が用意してくれる冷めた揚げ物が夕飯のおかずでした。
一人で食べる冷めた唐揚げ。小さい身体から寂しさが伝わってくるようです。
今日は、妻と息子の三人で囲む美味しい洋食、自然に笑顔が浮かんできます。そして、出てきた美味しそうな料理。味もどこか懐かしい、優しい味のようです。
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健太郎が帰宅すると、叔父から亡父の形見の品が送られてきたと、テーブルの上に箱が置いてありました。中には、大したものは入っておらず、ガラクタと呼べるものばかり。
しかし、その中に、金の色紙でできたメダルが入っていました。健太郎も忘れていた、小さい頃にかけっこで一等賞をとったときの記念のメダルでした。
いつもは無愛想な父に、かけっこで一等取れたと話すと、健太郎の頭を抱きかかえ、よくやったと破顔します。そんな姿を思い出しました。
その横で、唐揚げを揚げる由香に、嫌な顔をする健太郎。しかし、それは翌日遠足に行く周平のお弁当のおかずでした。揚げ物は痛みにくいからお弁当には重宝するのよと由香は言います。
妻がふと、男手一つで子供を育てるのは大変、仕事も家事も一人でこなすのはしんどいと話し始めます。
お父さんは仕事があるにもかかわらず、一緒に食べることができない息子のために毎朝、その日の夜ご飯まで用意していたのよ。
せめて手作りのものを食べさせたい、そんな気持ちだったのではないのかしらと静かに話す由香に、子供の頃、おかずは揚げ物ばかりの父の食事に不満しかなかった健太郎の心に変化が。。
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一人銀座の街に来た健太郎は、前回と同じ、銀座の裏道にある煉瓦亭を訪ねます。前回と同じテーブルに座ります。
そして、今回の注文はポークヒレカツ。それを持ってきた店主が覚えていました、健太郎は揚げ物が苦手だということを。
幼い頃、運動会の前の日、父に連れられて、普段行くことのない外食を食べに行ったことを話だします。
その時に、苦手な揚げ物が、物凄く美味しそうに見えたと。
父がゲン担ぎに頼んでくれたとんかつを、二人で楽しく笑いながら食べた思い出です。それを思い出したら、急にとんかつを食べたくなったと話す健太郎です。
その話を聞いた店主は、とんかつのルーツと言われるポークカツレツ誕生の秘話を語ります。
元々フランスの牛肉を揚げた料理を、日本人の口に合わせて豚肉を使った現在のポークカツレツを生み出した、気取ったフランス料理ではなく、温かい家庭料理を、そんなお話です。
揚げ物ばかりの夕食のおかず。父が亡くなって、家族(由香)と、店主と言葉を交わして初めて知る亡父の心遣い、精一杯の愛情。
二人しかいなかったけど、温かい家庭だった、自分はすごく幸せだったんだ、と、涙が止まらない健太郎でした。
銀座黒猫物語1話の感想
黒猫のシルエットと銀座の街の様々な顔(写真やイラスト)がおしゃれに交錯するオープニング。
黒猫の声を担当されている山寺宏一さんの、穏やかな優しいナレーションでドラマが始まりました。
このドラマを観たいと思ったきっかけは、タイトルの『黒猫』と『銀座』の組み合わせでした。
銀座などの繁華街には猫はつきものというほど、たくさんの猫が暮らしています。その猫が、このドラマでどんなストーリーテラーになるのかしらと期待して軽い気持ちで視聴しました。
蓋を開けてみると、大きな展開は全くなく、普通の家族の日常が淡々と描かれています。
数十年間、思い込んでいた自分の過去が、実は全く違う側面があったのかもしれない、そんなエピソードに、涙脆い私は涙腺崩壊でした。
自分一人で勝手に決めつけていた亡き父の生活や態度。妻である由香や煉瓦亭の店主の言葉で、父の不器用だけど愛情溢れる息子への想いがあったのではないかと。
出来れば、他界する前に気付いてほしかったですし、和解してほしかったです。ただ、亡くなったからこそ、周囲の意見に耳を貸せるようになったのかもしれません。
そして、もしかしたら、舞台は『銀座』でなくてもいい、ストーリーテラーは『黒猫』でなくていい、そのよう風に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
いやいや、やはりこのコンビだからこそのドラマなんじゃないか、第一話を観て、そう感じました。
大人の街銀座とシッポをピンと立てて歩くおしゃれな黒猫、この王道のコンビだからこそ、優しいドラマになったのではないかと。
たった20分ほどの深夜ドラマに、観終わった後、こんなにほっこりさせられるとは予想外でした。
そして、なにより食事が美味しそうなんです。深夜の時間に放送される飯テロドラマなの!?
今回のメインとなったポークカツレツは、日本のとんかつのルーツとも言われる、煉瓦亭の名物料理だそうです。
是非とも訪れて、食べてみたいポークヒレカツ。コロナ禍での自粛生活が終息したら、そんなお客様で溢れかえるのではないでしょうか。
そうであって欲しいと切に願って止みません。
銀座黒猫物語1話のあらすじ
第1話 煉瓦亭編
2020. 07.16 ON AIR西野健太郎(吉沢悠)は妻の由香(高陽子)と息子の周平(鴇田蒼太郎)と銀座を歩いていた。実の父親の健夫(増田修一朗)の納骨の帰りなのだ。由香が「周平のランドセル姿を見せたかった」というと健太郎は、親父はそんなこと望んでいなかったと反論する。
健太郎と健夫は、父子2人の生活だったが、うまくいっていなかったのだ。いつも冷えた唐揚げが置いてある子供のころの食卓を思い出していた健太郎。
そんなとき、3人の前に一匹の黒猫が現れる—。
(引用:公式サイト)
まとめ
ドラマの最後に、舞台となった銀座の名店の簡単な紹介が流れます。所在地は勿論のこと、今回であれば、名物料理も。
それを楽しみに観るのもアリかもしれません。
また、このドラマは、1話完結ストーリーです。来週の2話の登場人物は一新します。1話を見逃しても大丈夫、気軽に楽しめるドラマです。
普通の人間と銀座の名店を、黒猫が繋いでいく物語。来週はどんな人々が、銀座のどんな名店を紹介してくれるのでしょうか。
が、撮影場所に使われた名店は載っているのでチェックしてみても良いかもしれません。
※このページのトップ画像は、公式サイトから引用させていただきました。