『ディア・ペイシェント~絆のカルテ~』第1話のネタバレ感想・あらすじをまとめてみました!
『ディア・ペイシェント~絆のカルテ』第1話は2020年7月17日に放送されたドラマです。
貫地谷しほりさん演じる内科医・真野千晶は、クレーマー患者“モンスター・ペイシェント”の増加に悩まされています。
第1話で登場するモンスター・ペイシェントは、がんの疑いがある妻を持つ藤井宏明(佐野史郎さん)です。
予告で大きなインパクトを残した“最凶のモンスター・ペイシェント”座間敦司(田中哲司さん)も現れます。
それでは、詳細を見ていきましょう。
ディア・ペイシェント~絆のカルテ~1話ネタバレ
朝、後ろ歩きで通勤していた真野千晶(貫地谷しほりさん)は、不注意で黄色いメガネをかけた男性にぶつかってしまいます。
千晶は慌てて「あっ、ごめんなさい、ごめんなさい」と男性に謝り、後ろ歩きをやめて勤務先へと向かいます。
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半年前、千晶は大学病院を辞めて民間の佐々井病院に勤めるようになりました。
「患者様第一主義」という理念を掲げる佐々井病院に、大学病院にはない魅力を感じていたのです。
千晶は「患者様にはいつも笑顔で」「合言葉はウイ・スキー」という標語を見つつ、鏡に向かって笑顔を向けます。
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同じ頃、看護師たちが集まって「言葉遣い標準」という掲示を見ながら、あいさつの練習をしていました。
転職して半年、千晶は「患者様第一主義」が激化する患者獲得合戦のスローガンに過ぎないと気付いていました。
席に着いた千晶に、同僚の金田直樹(浅香航大さん)が当直で診た患者のことを話してきます。
夜間の患者に手がかかって一睡もできなかった金田は「今日はよろしくね、千晶ちゃん」と続けます。
そこに先輩女医の浜口陽子(内田有紀さん)がやってきて「千晶ちゃんじゃなくて、千晶先生でしょ」と金田をいさめます。
「ここの病院では俺の方が先輩ですよ」と主張する金田に、千晶も浜口も「金田先輩」とからかいながら席を立つのでした。
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診療室に向かって歩く千晶を見て、朝早くから待っていた藤井宏明(佐野史郎)は「医者は重役出勤か」と文句を言います。
その言葉を気にしながら診療室に入っていく千晶の背中を、千晶と朝にぶつかった男がじっと見つめていました。
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佐々井記念病院では、患者を「S」「M」「L」の3種類に分けています。
病状を簡潔に伝え、医者の説明もすぐに理解する「スムーズ」な患者は「S」です。
すぐに答えられるようなことでもいちいち「まどろっこしい」やりとりをする患者は「M」です。
災いをもたらす台風のような患者は、低気圧を英語で表す「ロープレッシャー」の頭文字をとって「L」です。
千晶は「M」の上くらいの患者・浅沼知恵子(鷲尾真知子)に認知症の疑いがあることに気づき、問診を始めます。
しかし、認知症扱いされた浅沼は怒って出て行ってしまいました。
その様子を見ていた看護師が、千晶に「浅沼さんで15分かかってますよ!」と注意してきます。
千晶と金田、浜口の3人の内科医で外来患者を診るためには、患者1人につき3分しかかけられない計算です。
しかしそれでは時間が足りるはずもなく、千晶はいつも時間を大幅にオーバーしていたのです。
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待合室で看護師を呼び止め「1時間半も待っているんだよ!」と不満をもらしていた藤井は、診察室に入ってもイライラしています。
主治医が代わったことを説明する千晶の言葉をさえぎり、「とにかく早くして下さい!」と急かします。
患者である藤井の妻の典子(宮崎美子さん)には腫瘍らしきものがありますが、まだガンとは診断できません。
ガンかどうかを判断するためには「肝生検」という肝臓の組織を取る検査が必要だからです。
そこで藤井は「その肝生検っての、今すぐやって下さい」と言いますが、検査の予約は埋まっています。
千晶が肝生検は最短で3週間後になると伝えると、藤井は「一体何なんだ、あんたらは!」と怒り始めます。
典子は今回の検査結果を聞くまでに3度の検査をして3週間待たされていました。
ずっと申し訳なさそうにしていた典子がついに「もうやめて、あなた」と頼むも、藤井の怒りは止まりません。
藤井は「今すぐ検査ができるように、なんとかしろ!なんとかするまで、ここを動かないからな!」と言い張ります。
その怒鳴り声は、隣で診察していた金田や浜口にも聞こえるほど大きなものでした。
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浜口は、自信を失いかけている千晶を「医者として信頼してる」「千晶先生の野生の勘は本物だから」と励まします。
今まで何度か、皆が気付かなかった病変を千晶が見つけたことがあったのです。
千晶は患者を診る時にもう一つの感覚を呼び覚まし、病人特有の気配を感じ取っています。
浜口はそれを「野生の勘」と呼んでいるのです。
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父親が経営立て直しのために頭を下げて迎え入れた事務長に、院長の佐々井宗一郎(石黒賢さん)は頭が上がりません。
脳外科の権威だった宗一郎院長も今は高峰事務長の言いなりになり「患者様プライオリティー委員会」の立ち上げを宣言します。
金田が週2回で全員出席の委員会はキツいと訴えるも、宗一郎院長は時間をやりくりして対応するよう頼むだけでした。
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帰宅した千晶に、千晶の妹の万理(高梨臨さん)が電話をかけてきました。
万理は千晶に日曜日に実家に帰るように言い、千晶の答えを待たずに「とにかく帰ってきて!」と言って電話を切りました。
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日曜日に休みを取るために千晶は数日間仕事に追われていました。
日曜日が明日に迫った土曜日の夜、千晶が当直をしていると侵入者が現れました。
一般外来が既に終わっている時間に、見覚えのない男が「こんばんは、千晶先生」と話しかけてきたのです。
その男は黄色いメガネをかけており、千晶のことをよく知っている口ぶりで話します。
どんどん近づいてくる男に少し動揺しながらも、千晶は冷静に対処し男は去って行ったかのように見えましたが…。
男は少し離れたところで立ち止まり「僕これからは千晶先生に診て頂きます!」と大声で叫びました。
これが千晶と座間敦司(田中哲司さん)との出会いでした。
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日曜日に実家に帰った千晶は、母・祐子(朝加真由美さん)の作ったアロマオイルを譲ってもらいます。
母が作るアロマオイルは、父・徹(伊武雅刀さん)の診療所に来る患者から「魔法のオイル」と呼ばれているのです。
千晶が母には認知症の精密検査が必要だと言うと、万理は母を認知症の施設に入れようと考えていると話します。
万理はいらだちながら「私がお母さんの世話が面倒だから施設に放り込むって思ってるんでしょう?」と言います。
そこに父がやってきて、母の症状が急激に進んだことを説明し始めました。
母が認知症の症状によって起こした数々の事件を父から聞き、千晶はショックを受けます。
実は母の世話も診療所の事務も引き受けている万理のために、父が母を施設に入れようと言ったのでした。
万理の「何も知らないくせに」という言葉通り何も知らなかった千晶は、母を施設に入れることに同意します。
万理は千晶が診療所を継がないことを責めますが、父は千晶に「自分の仕事をしっかりしなさい」と語りかけました。
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出勤した千晶は、心臓の図が描かれたメモを階段で拾います。
それを見た浜口は金田のものではないかと言ってメモを受け取り、そのまま自分のロッカーに行きメモをしまいました。
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どこかの洗面所で、座間が苦しそうにうめいています。
自宅で寝たきりになっている同居人のベッドの下で、座間がうめく様子がフラッシュバックしました。
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自らの意思で大学病院に行った藤井ですが、大学病院でも肝生検は3週間後だと言われ佐々井記念病院に戻ってきました。
「たらい回しにしやがって!」と怒る藤井は「今日中にここで肝生検を受けられるようになんとかしろ!」と詰め寄ります。
千晶が今すぐにはできないと伝えると、藤井は千晶を突き飛ばしました。
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藤井に突き飛ばされて頭を打った千晶は、ベッドの上で目を覚まします。
警備員の蓮見勇夫(平田満さん)から、事務長命令で大事にしないため藤井が帰されたと知って千晶は安心します。
外来に向かう千晶を呼び止めた高峰事務長は「他のお客様の前でトラブルなんてもってのほかですよ」と千晶を叱ります。
高峰事務長は「医者のエリート病はやっかいだ」と言い、患者は医者に感謝する義務はないのだと言い切りました。
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千晶は食事をしながら「ありがとうを求めるから医者は潰れるんです」という高峰事務長の言葉を思い出していました。
すると突然座間が現れ「ほんの感謝の気持ちです」と言って千晶の分の会計を済ませようとします。
千晶は「患者様にごちそうになるわけにはいきません」と座間を追いかけますが、見失ってしまいます。
逃げ切った座間は嬉しそうに帰っていきました。
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千晶が歩いていると、典子が千晶を呼び止めました。
夫の藤井が真野を突き飛ばしたことを知り、謝罪しに来たのでした。
千晶の「旦那様は奥様思いなんですね」という言葉に、典子は反論します。
藤井は息子と娘から、典子がガンになったのは藤井が典子に苦労をさせたからだと言われていたのです。
だからこそ、夫らしいことをしているというメンツのために怒っているのだと典子は言います。
千晶が「本当にそれだけでしょうか?」と聞いても、典子は夫にもう期待しないことにしていると諦めた様子でした。
「検査はほかを探す」と言って去って行く典子を呼び止め、千晶は母の作った「魔法のオイル」を渡します。
足のむくみを訴えていた典子に、千晶はアロマオイルを使って足をマッサージするように言いました。
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千晶は2年前から運動不足解消のためにロシア武術のシステマを始めていました。
千晶がよく呼吸を意識しているのは、システマの呼吸で手術中の手の震えが止まった経験があるからです。
システマ講師の吉良大輔(永井大さん)は「システマは安全におうちに帰るための武術です」と説明します。
今日は千晶の苦手な「ストライク」という極限の苦しみに直面しても速やかに平常心を取り戻す訓練を行う日でした。
パンチを受けてすぐに丸まってしまう千晶に、吉良は背骨を曲げずに呼吸をすることを伝えました。
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翌日、浜口が「朗報、朗報!」と千晶を呼びます。
浜口は肝生検の予約に空きができたことを発見し、千晶に教えてくれたのです。
千晶は藤井に電話をかけ、5日後に肝生検を行えることを知らせます。
藤井は「今度は、女房一人で行かせる」と言って電話を切ろうとしますが、千晶は「1つだけお願いがあります」と言います。
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典子の待つ自宅に帰った藤井は、千晶が渡した「魔法のオイル」を使って典子の足をマッサージし始めます。
藤井はマッサージをしながら、典子がいなければ生活が立ち行かないことを典子に伝えます。
藤井は「お前がいなかったら来年定年になって何をしたらいいのかも、どう生きていったらいいのかもわからん」と言います。
「頼むから…生きてくれ」と言う藤井を見て、ついに典子は泣き出してしまいました。
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肝生検の日、千晶の前には藤井と典子が揃ってやってきました。
千晶は父を思い出しながら、仕事に打ち込んできた男性は妻に何もできなかったと感じるのかもしれないと藤井に伝えます。
「魔法のオイル」とマッサージを通して通じ合えた藤井夫婦は、ふたり並んで去って行きました。
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千晶は、患者に感謝を求めるなんておこがましい、でも患者からの「ありがとう」をよりどころに医者は前を向けると感じます。
肝生検の結果が出て、典子は初期の肝臓ガンのため手術で対処できることが分かりました。
浜口は今は2人に1人がガンにかかる時代だから、うまく病気と付き合っていけたらいいねと言います。
千晶が「旦那さんがしっかり支えてくださると思います」と言うと、浜口は安心したようでした。
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認知症の疑いがある浅沼は、またしても「私がボケてるっておっしゃるの?」と怒って勝手に診察室を出て行きました。
その次にやってきた患者は座間でした。
千晶のことをよく知っているようでしたが、カルテには初診と書かれていて千晶は不審に思います。
千晶が診察を行おうとすると、座間は症状も言わずに「睡眠薬をください」と言い出します。
いきなり睡眠薬を求めてくる患者は要注意だと千晶は身構えます。
千晶が症状を聞こうとすると、座間は「せっかくごちそうしたのに、かたいな~」と言いながら千晶を見つめます。
これが、千晶とモンスター・ペイシェント座間との闘いの始まりでした。
ディア・ペイシェント~絆のカルテ~1話感想
第1話はたくさんの問題が詰め込まれていて、頭が混乱しそうですね!
それぞれの問題を頭に入れつつ、2話以降を楽しみましょう。
そして今回千晶が解決したのは、藤井夫妻の問題です。
千晶と出会った時からずっと不機嫌だった藤井は、実は夫としてのメンツを保つために横柄に振る舞っていました。
妻の典子は最初からそれをわかっていましたが、夫と向き合うことを諦めていました。
千晶はモンスター・ペイシェントである藤井に立ち向かうのではなく、藤井の心を知ろうとしました。
藤井の怒りの根本には何があるのか?
藤井は何のために怒っているのか?
そこを探り当て、藤井本人すらわかっていなかったかもしれない藤井の本心をさらけ出すことに成功しました。
もちろん千晶ひとりだけの力で解決したわけではありません。
落ち込んだ時に具体的なエピソードを添えて千晶を評価してくれた先輩女医・浜口の存在は大きいです。
藤井と似た立場で妻を思う父からヒントをもらった点もあるでしょう。
そして何より、怒りには様々な要素が潜んでいると教えてくれたのは妹・万理だったと思います。
介護と仕事に挟まれて大変なこと、母と父が共に過ごせるようにしたいという願い、都会で働く姉への嫉妬…。
確かに藤井は夫としてのメンツを保とうとしましたが、子どもたちに責められたことだけが理由ではありませんでした。
今まで妻に何もできなかったと後悔していたからこそ、何かしたいという気持ちが暴走していたのです。
藤井宏明を演じたのが佐野史郎さんだったので恐ろしい人に見えましたが、本当は恥ずかしがり屋の妻思いな人でした。
藤井夫妻が共にガンと向き合い、2人で乗り越えていくことを暗示するラストシーンがよかったですね。
そして出てくる度にインパクトを残す座間ですが、本性はまだまだ見えてこないようです。
次回を楽しみに待ちましょう!
ディア・ペイシェント~絆のカルテ~1話あらすじ
第1回「夫婦の絆」
総合・BS4K 2020年7月17日(金)よる10時から10時44分
※4K先行放送 7月15日(水)よる11時15分
再放送:総合 7月22日(水)午前1時20分(※火曜深夜)
真野千晶(貫地谷しほり)は、首都圏の民間総合病院に勤める内科医。先輩の浜口陽子(内田有紀)らとともに、日々診療に追われている。ある日、妻にがんの疑いのある夫婦が患者としてやってくる。藤井宏明(佐野史郎)はいわゆるモンスターペイシェントで、千晶に何かとクレームを言ってくる。当事者である妻の典子(宮崎美子)はそんな夫に気をもんでいるが、夫には何も言えないでいた。千晶は医師でもある父・徹(伊武雅刀)や母・祐子(朝加真由美)の助言を得ながら、母が作ったアロマオイルを典子に渡す。そんな折、怪しげな患者・座間敦司(田中哲司)が千晶の前に現れて…。(引用:公式サイト)
まとめ
第1話は佐々井記念病院の問題と千晶の家庭の問題、患者の問題と大きく分けて3つの問題が出てきました。
最も大きな問題は千晶に執着するモンスター・ペイシェント座間でしょう。
千晶と座間との闘いは始まったばかりです。
他にも多くの問題を抱える千晶がどうやって座間と闘っていくのか、今後も目が離せません!
※この記事のトップ画像は、公式サイトから引用させていただきました。